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【カーリング】チャッスーが掴んだ史上初銀メダル“前例なきチャレンジと衝突の先に”

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銀メダルを獲得した谷田康真選手(左)と松村千秋選手(右) (C)JCA

 カーリング混合ダブルスの世界選手権で日本史上初の銀メダルを獲得した“チャッスー”こと、松村千秋選手(30=中部電力)谷田康真選手(28)組が5月1日、オンラインで記者会見を行いました。松村選手は「日本の新しい歴史が刻めてとてもうれしい」と笑顔を見せると、谷田選手は「終わったばかりの時は悔しさが強かったが銀メダルを獲得したという嬉しさが少しずつ込み上げています」と話しました。

 谷田選手は北海道名寄市出身の28歳。札幌学院大学、4REAL、北海道コンサドーレ札幌でプレーし、2016年、2019年、2021年と4人制の世界選手権に日本代表として出場しました。2022年には松村選手との混合ダブルスに専念するためコンサドーレを退団。2月の混合ダブルス日本選手権で優勝し日本代表となり、世界選手権で日本勢初となる銀メダルを獲得しました。

 “混合ダブルスに2人とも主軸を置いて、本格的に活動するという気持ちが一致したのが大きかった”と語った谷田選手ですが、混合ダブルスに専念しトッププレーヤーとして活動することには難しい面もあったと振り返ります。

 「(混合ダブルスのみで)トップの選手としてやっている選手がいなかったので活動できるのか分岐点に立っていました。それでも、所属企業の北海道クボタや、周りの人たちに相談すると“頑張ってやってこい”や“頑張ってやってみろ”と背中を押してくれました。支えてくれて、ようやく混合ダブルスの選手として活動できた。背中を押してくれた方々には感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントしました。

 また日本カーリング史上、男子初の世界選手権メダル獲得となったことについてはー

 「感無量うれしいの一言。メダルを取った後にテレビのインタビューでSC軽井沢クラブの山口(剛史)選手から、(日本男子初の世界選手権のメダル獲得と)言われた時に、初めてそうだったんだと気づきました。男子が今まで世界の表彰台に上ることができなかった大きな壁、殻を、混合ダブルスで1つ破ることができて嬉しい」と満面の笑みを浮かべました。

 そして、今大会で印象に残ったシーン、ベスト3を挙げて欲しいと質問が飛ぶとー

 「準決勝のノルウェー戦で最後に松村選手がテイクアウトショットを決めたシーン。そしてメジャー計測で勝ったシーンが浮かび上がる。もう1つはアメリカとの予選2戦目、松村選手がラストロックで、ランバックテイクアウトを決めて勝ったシーン。野球で言う逆転サヨナラホームランみたいなショットだった。そのショットでこの大会、チームとして8連勝と乗っていけたと感じています」と松村選手のショットを称えました。

 そんな松村選手とのペアですが、実は世界と戦うために臨んだツアー大会で、何度もぶつかり合ったことを明かしましたー

 「ダブルスに専念し始めてお互いに結果を早く求めていた。早く優勝したいという気持ちがぶつかり合って負けた時に、“カーリングをやっていて楽しくない”と2人から意見が出て“じゃあ、なんで楽しくないんだ”というのを何度も話し合った。辛いことを乗り越えれば楽しいこともある。辛くても頑張って2人でこのチームを良くしようと話をしました」とぶつかり合いも、コミュニケーションを高めるきっかけになったと明かしました。

 その話をした上で、改めて谷田選手は松村選手についてー

 「勝負どころの一撃、一投というのは松村選手しか投げられない武器。それを僕は何度も一番近くで見ていますから一番興奮しています。最初に混合ダブルスを松村選手に一緒にやらないかと連絡をさせてもらったが、そこで組んでくれて一緒にやってくれて、本当に僕はラッキーだったなと振り返って思います」と熱く語りました。

 ◆松村谷田の愛称「チャッスー」とは
松村千秋(まつむら・ちあき)の“ちあき”と谷田康真(たにだ・やすまさ)の“ヤッスー”からチャッスーペアと呼ばれる。




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