「真夜中の水族館」で何が？ 水草を1本1本メンテナンス…"夜のペンギンの様子"も公開 AOAO SAPPOROの作業に密着 北海道札幌市
2023年7月、札幌市の中心部に登場した水族館、「AOAO SAPPORO」。
ペンギンや魚に癒やしを求め連日多くの人が訪れるスポットで、夜中に何が起きているのか、そこには知られざる光景が広がっていました。
2023年7月、札幌市中央区の狸小路に開業した「AOAO SAPPORO」。
街の真ん中で魚やペンギンなどの生き物の不思議を体感しながら、スイーツやお酒も楽しめる都市型の水族館です。
午前0時30分。静まり返った館内に毎晩やってくる人たちがいます。
そのひとり、福島県出身の室井直陽さん。2023年、この水族館のために札幌市に赴任して来ました。
伸びすぎた水草をカットしたり、絡み合わないようにしたり。ガラスに付くコケをそぎ落とすなど…室井さんたちは水槽を美しく保つプロフェッショナルです。夜間にしかできない仕事だといいます。
「水が濁ってしまう作業が多いのが理由の一つ。夜間の作業になる」（AOAO SAPPORO 室井 直陽さん）
一口に水槽と言ってもここは特別。ある種の芸術のようないわば「作品」です。
「ネイチャーアクアリウムという作品。ただ水草を植えているだけではなくて、自然の中と同じ『循環』『環境』を再現している」
「一番のポイントは、下からゆっくり上がる『酸素』の気泡。実は水草が光合成をして出している『酸素』の泡なんです」（ともに水景クリエイター 本間 裕介さん）
新潟県に本社を置くネイチャーアクアリウム専門の会社の水景クリエイター本間裕介さんです。
本間さんが手掛けたのが世界最大規模という幅7メートル、深さ1.4メートルの「風薫る石景」です。
透き通った水にそよぐ髪の毛のような水草と大きな石が作り上げる風景。その中を熱帯魚が軽やかに泳ぎます。
ネイチャーアクアリウムは植物や魚などが支え合って生きる小さな「生態系」です。そんな水槽が「AOAO SAPPORO」には4つあります。
