「生存の可能性が厳しいとわかっている でも認めることできない」"知床観光船沈没"から2年 消えない家族の痛み―運航会社の社長 何も語らず「弁護士から止められている」
裁判が起こされた場合、責任を問われることになる運航会社と桂田精一社長。会見を開いたのは、事故後1度だけです。
「この度は、お騒がせして大変申し訳ございませんでした」
「豊田船長と午後の天気があれる可能性があるが、クルーズは出航可能と報告があった」(知床遊覧船 桂田精一社長)
4月23日の追悼式会場には桂田社長の名前で花が供えられていましたが、姿を見せることはありませんでした。話を聞くため、電話をかけてみたところ。
「いまは訴訟(検討)、告発されている身なので弁護士から止められている。慰霊は毎日している」
2022年12月には国の運輸安全委員会が事故に至る経緯を明らかにしました。
甲板のハッチが留め具の不具合で開き、高波で海水が流入するなどして沈没したとしました。
海上保安庁は桂田社長について、業務上過失致死などの容疑で捜査を続けています。
消えない家族の痛み、大きすぎる犠牲を悼む町民、そして、語らぬ社長。様々な思いが交錯する中、事故から2年の日を迎えました。