テスト99点でも怒られ土下座…虐待サバイバー 大人になっても"癒えない傷"「子どものサインに気づいて」訴える
子どものサインに気づいて―教師たちに訴える 虐待受ける子減らすために
高校時代にバイト先のおばちゃんたちが、ご飯を作ってくれたり、「大丈夫?」と気にかけてくれたりしました。
その経験から、家庭環境に左右されない居場所を作ろうと大学時代に、札幌の隣、江別市で子ども食堂を立ち上げました。
現在はお寺へのお供え物を困窮する家庭に送る認定NPO法人おてらおやつクラブで働いています。
11月、恵庭市で講演した二本松さんは教師や子どもと関わる人たちに自身の経験を語りました。
「家では緊張感の走る中で生活。何をして、どのタイミングで叩かれたり殴られたり、物を捨てられるのか分からなかった。家の中では本当にいい子で過ごしてきたつもりだった」
子どものサインに気づいてほしい――。二本松さんは訴えます。
「(経験を思い出すのは)ちょっとしんどくなったりもする。そうした経験を伝えることで虐待を受ける子が減ったり、困窮状態にある子に気付く大人が増えてくれたりすることで、よりしんどい状況にならないと僕は信じている」
幼少期に母から虐待受け育つ…10代後半で精神疾患 自殺未遂も経験
11月19日、東京。子どものころ、虐待を受けた経験のある人や支援者たちがイベントを開きました。主催した丘咲つぐみさん(48)が参加者に語りかけます。
「子どものころは虐待の影響により苦しい思いをたくさんしてきたが、大人になってからもたくさんの苦しい体験をしてきました」
丘咲さんも幼少期に母親から熱湯をかけたれたり、フライパンで殴られたりする虐待を受けて育ちました。10代後半から精神疾患の症状が出て、自殺未遂も経験しました。
「複雑性PTSDの症状が出てきたり、双極性障害の症状が出ていたり。どんどん精神疾患が増え、40歳手前くらいまではもう『いつ死のうか』という毎日」
大人になっても心の傷は癒えませんでした。