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札幌の顔「大通公園」が大きく変わる 設備の老朽化が進み“大規模改修”へ…遊具を設置し実証実験 未来予想図は

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札幌の顔「大通公園」が大きく変わる

札幌の顔「大通公園」が大きく変わる

 札幌市中央区の大通公園では、11月7日から冬の寒さや雪の重さから樹木を守る「冬囲い」が始まりました。

 枝を縄でひとつにまとめ、竹とむしろで囲っていきます。

 本格的な冬支度に入った大通公園に関して11月7日、秋元克広札幌市長は。

 「『いこい』と『にぎわい』をいかに調和させていくのかが、全体の再整備の中で重要」(札幌市 秋元 克広 市長)

 札幌市の中心部を東西約1.5kmにわたって貫く大通公園。

 1871年に造られ、その後、花壇や噴水などの整備が進みました。

 1989年から始まった再整備工事をへて、今の形になったのです。

 大規模改修から30年以上が経過し、噴水がサビついたり、タイルが剥がれたりするなど老朽化が目につきます。

老朽化が目立つ

老朽化が目立つ

 札幌市は再来年度以降、大通公園を改修する方針です。大通公園西10丁目に遊具を設置し、11月11日から3週間かけて実証実験を行います。

 周辺で2021年までの10年間、保育園が80か所以上増加し子どもの利用が増えているのが理由です。

 利用実績や市民の声をまとめて、遊具を常設することも検討しています。

3週間かけて実証実験を行う

3週間かけて実証実験を行う

 市民の憩いの場として親しまれている大通公園ですが、さまざまなイベントでの利用が中心となっています。

 秋には食の祭典「さっぽろオータムフェスト」が開かれ、2023年は過去最多となる238万人が訪れました。

 冬には海外からの観光客も多く訪れる「さっぽろ雪まつり」が開催されます。

 大通公園の再整備について、市民や観光客は。

大規模改修へ

大規模改修へ

 「子どもがいるので遊具があるとうれしい。来て遊んでくれると楽なので。カフェなどがあると、すごく過ごしやすい」(観光客)

 「ジャングルジムが欲しい」(札幌市民)

 「屋内で子どもが遊べる場所があったら、天気が悪い日でも遊びに来ることができる」(札幌市民)

 「これ以上何かを設置しても、かえって通行のじゃまになる。公園は災害時の避難のためにもあると思う。人でいっぱいになる場所になっても…。静かな時間も欲しい」(札幌市民)

 再整備を行って魅力を高めたケースのひとつが、名古屋市の久屋大通公園です。

 市の中心部に南北約2kmにわたって広がり、シンボルであるテレビ塔がそびえるなど札幌市の大通公園とよく似ています。

 名古屋市は久屋大通公園のにぎわいを創出するため3年前、再整備を行いました。

 公園再整備の担当者は。

 「北側の大きな芝生広場を中心に、ゆったりと過ごせるような落ち着いた公園に。テレビ塔があるエリアは観光交流空間。発信性の高い店舗で楽しんだり、水の広場など特色を持った整備をしている。朝はカフェでモーニングを食べたり、ヨガ教室が芝生の広場で行われている。昼間は子どもが遊び、夜は映画を上映するなど、さまざまな楽しみ方がある」(名古屋市 住宅都市局 横井 智雄さん)

 公園内に新しく誕生した商業施設には飲食店や物販店など、名古屋市内初出店22店舗を含む約35店舗が出店し、にぎわいの創出に成功しました。

 札幌市の大通公園はどのように再整備が進むのでしょうか。

課題はいこいの機能とにぎわいの機能の両立

課題はいこいの機能とにぎわいの機能の両立

 市の担当者は。

 「いこいの機能とにぎわいの機能の両立を図ることが大きな課題。札幌市の大通公園にとって何が最適なのか、遊具の実証実験などを通し、市民の意見を反映できるように取り組みを進めていきたい」(札幌市 みどりの推進課 小松 諭知 課長)

 札幌市は改修に向けて、今後、検討委員会で話し合いを進める方針です。