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6人不明のまま…"知床"観光船沈没事故から1年 ボランティア苦渋の捜索断念 「伝え続ける」家族の決意

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 知床沖で観光船が沈没した事故から1年以上が経ちましたが、今も6人の行方が分かっていません。

 時間とともに捜索が難しくなるなか、今も向き合い続ける人たちを取材しました。

 知床の漁師・桜井憲二さん。

"知床観光船沈没事故"から1年以上が経過

 同じ海に生きるものとして2022年4月の観光船沈没事故への責任を感じてきました。

 知床の漁師 桜井 憲二さん:「誰かが注意していれば防げた事故だったので、何かできればというのがありましたよね」

 行方不明者を捜すため2022年は6回、ボランティアと知床半島を歩いてきました。

 これまでに東京の乗客女性の骨や船長の遺体を発見。

ボランティアとともに…2022年は6回の捜索

ボランティアとともに…2022年は6回の捜索

 しかし、時間とともに捜索は難しくなり、新たな手がかりが見つからないことが増えていきました。

 桜井さんが望みを託していたのは、知床半島の対岸・北方領土の国後島です。

 2022年6月、国後島の海岸では乗客の女性と甲板員の男性の遺体が見つかり、サハリン経由で日本に戻っていました。

 知床の漁師 桜井 憲二さん:「ソコフさんが2人を見つけてくれたこと、大変感謝しています」

 2人を発見した島民のドミトリー・ソコフさん。

国後島の島民ドミトリー・ソコフさん…2人の遺体を発見した

国後島の島民ドミトリー・ソコフさん…2人の遺体を発見した

 桜井さんは再び島で行方不明者が見つかる可能性はないのか尋ねました。

 知床の漁師 桜井 憲二さん:「(遺体の発見以降)海岸線は歩きましたか?」

 ドミトリー・ソコフさん:「夏は、多くの人が集まる場所です。(遺体を発見した)場所は、漁業者がサケを取っている場所でもあります。6月から8月にはたくさんの人が集まるので、人が少ない時期の4月や5月に比べれば(発見される可能性が高い)」

 多くの人の目があったにも関わらず、手がかりはないという厳しい現実。

手がかりがない…

手がかりがない…

 それでも桜井さんは引き続き海岸線を確認してほしいとソコフさんに依頼しました。

 ドミトリー・ソコフさん:「船の名前が付いた救命胴衣や浮き輪などの漂着物が、海岸に打ち上げられている可能性もあるのでチェックします」

 知床の漁師 桜井 憲二さん:「感謝しかありません。みなさん救われています。本当にありがとうございます」

 桜井さんは男性に自分の人生も大切にしてほしいと伝えました。

 知床の漁師 桜井 憲二さん:「ひどい1年だったんですけど、少しでも前に進んでください、お願いします」


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