「上司のおい役」1200万円だまし取った"受け子" 書類送検…詐欺事件やまず 『警視庁』語る2000万円被害の架空請求も

受け子の男を書類送検し特殊詐欺グループの全容解明を進める北海道警豊平署(札幌市)
実体がつかみきれない、グループによる特殊詐欺や架空請求詐欺が多発する中、現金の受け取り役、いわゆる「受け子」の男が書類送検されました。
書類送検されたのは住所不定・無職の男(36)で、2022年7月29日、札幌市豊平区に住む80代の女性が現金1200万円がだまし取られた事件で、受け子として現金計1200万円を受け取った、詐欺の疑いがもたれています。
警察によりますと、手口は特殊詐欺の一つ、「オレオレ詐欺」。女性宅に息子を名乗る男から電話があり、「電車で寝てしまい、大事な書類やお金が入ったリュックサック電車に忘れ、上司に迷惑をかけた」と2300万円を無心しました。
電話のあと、受け子の男が上司のおい役として、女性に接触し、現金を受け取りました。女性は自宅に1000万円を保管していて、不足分を金融機関から引き出し、男に渡しました。
調べに男は容疑を認めていて、警察は犯行グループの全容解明に向け、捜査を進めています。
一方、釧路市では架空請求詐欺が発覚。市内に住む60代の男性が「NTTファイナンス」や警視庁などを名乗る男らから合計約2000万円をだまし取られました。
男性は、2022年12月中旬ごろから1月下旬まで、電子マネーや指定された口座に26回にわたり支払いました。
「あなたの携帯電話がウイルスに侵されたせいで倒産しそうな会社がある」との作り話を信じ込んでしまったということです。
警察は身に覚えのない請求や電話には応じず、#9110 まで相談するよう呼びかけています。