「怖い、向かってくる」バックする車に"突進"する親子グマ 札幌市でも3頭目撃 一時登校見合わせも
撮影者:「えっ、ちょっと待って。怖い。わかったから、わかったから」
バックする車に向かって突進する親グマと子グマ。
これは5月19日夕方、北海道日高地方の新冠町で撮影された映像です。
2頭は一度はやぶの中に入っていったものの、すぐに道路に姿を現し、またも車を追いかけます。
撮影者:「怖い。向かっててくるんだ」
親子グマが車を追いかけたのは1分ほど。
乗っていた人にケガはありませんでした。
親子グマの目撃は札幌市でも。
5月22日午前6時40分ごろ、札幌市西区西野8条10丁目の畑で親グマ1頭と子グマ2頭がいるのを住民が目撃し、警察に通報しました。
水上 孝一郎 記者:「現場に市の職員と専門家が入っていきます。これから痕跡調査が始まります」
クマはすぐに山の中にいなくなったということですが、市が現場の調査をすると、痕跡が見つかりました。
札幌市環境局 熊対策調整担当係長 清尾 崇さん:「ふんと毛が見つかりました。ふんの周りにクルミがたくさん落ちていたので、クルミを食べに来た可能性がある」
目撃を受け付近の小学校では、児童の登校を午前9時30分ごろまで見合わせるなど、警戒しました。
保護者:「子どもを1人で外で遊ばせるのは怖いと思う時もある」
西区西野では4月15日にも親グマ1頭、子グマ2頭が出没。
5月13日には畑で親子グマの足跡が複数見つかりました。
さらに5月18日には親子グマが目撃されました。
クマの生態に詳しい酪農学園大学の佐藤喜和教授によりますと「母グマは子グマを守ろうと神経質になっている。道路に出た子グマを車から守ろうとしたとみられる」と言います。
佐藤教授によりますと「母グマは、子グマが繁殖期のオスグマに襲われる可能性があるため、オスグマと会わないように行動する。オスグマは警戒心が高く、人里近くにいることが少ない。そのため、親子グマが人里近くのエリアを行動する場合があり、札幌・西区西野に出没した親子グマもそうした行動によって目撃された可能性がある」ということです。