"クマの目撃情報"相次ぐ北海道 札幌市内では人里近く出没繰り返すオス1頭を駆除…札幌市は「ヒグマ対策重点エリア」を設定
相次ぐクマの目撃。
2022年、北海道ではこの5年間で最も多い、2240件のクマの目撃情報が寄せられました。
2023年もクマの出没が相次いでいます。
ヒトとクマが共存するために必要なこととは。
札幌市南区白川では3月以降クマの目撃が相次ぎ、4月にオス1頭が駆除されました。
さらに、札幌市中央区の「札幌市円山動物園」の近くでも、道路を横切るクマが目撃されました。
北海道警察によりますと、2022年に北海道では2240件のクマの目撃情報があり、2023年もすでに325件(5月11日午前11時現在の速報値)寄せられています。
5月10日、札幌市は2023年度初めての「ヒグマ対策委員会」を開催しました。
札幌市 環境共生担当課 坂田 一人 課長「2022年度は、ここ10年で3番目に多い162件の出没情報があった」
札幌市はヒトとヒグマの住み分けを行うため、市内を「市街地ゾーン」や「森林ゾーン」など4つのゾーンに分け、地域ごとに対策を行う「ゾーニング管理」を導入しています。
札幌市 環境共生担当課 坂田 一人 課長「ヒグマが市街地にまでたどり着かないように、市街地侵入抑制策をどのように図っていくか」
しかし、札幌市特有の難しさもあるといいます。
札幌市 環境共生担当課 坂田 一人 課長「1980年代ごろから宅地に転換され、畑も農家が離農して放置されると林に戻っていき、住宅地と森林が隣り合わせのところが非常に多いのが札幌市の特徴」
新たに策定された「さっぽろヒグマ基本計画2023」では、「ヒグマ対策重点エリア」が設定されました。
札幌市 環境共生担当課 坂田 一人 課長「人口が密集している中央区・西区山の手・藻岩山の周辺は住宅地のすぐそばに林が広がっているので、ここを重点的に対策することで市民とクマとの事故を防ぐ」
相次ぐクマの目撃情報。行楽シーズンを迎え、私たちは何に気をつけなければならないのでしょうか。