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【密着】知床“最後の”捜索… 6人が行方不明のまま 知床観光船沈没事故 断崖絶壁 ヒグマ 過酷な捜索

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 知床沖で観光船が沈没した事故から1年が経ちました。

 行方不明者の手がかりを探し続けてきたボランティアの最後の捜索に密着しました。

 捜索ボランティア 桜井 憲二 さん:「お母さんからです。冷たい海からよく頑張って帰って来てくれました。ありがとう」

 家族から託されたメッセージを読むのは、漁師の桜井憲二さんです。

 沼田 海征 記者:「クマだ、クマいる」

ボランティアの

ボランティアの"最後の捜索"に密着

 いまだ6人が行方不明となっている事故から1年。

 クマや断崖絶壁など、危険と隣り合わせの捜索に密着しました。

 100メートル以上ある厳しい崖を登っているのは、捜索ボランティアの隊長を務める漁師の桜井憲二さんです。

 崖を登った先に広がっていたのは、息をのむほど美しい、世界遺産・知床の大自然です。

 桜井さんたちはこれまで6回の捜索を行い、何度も行方不明者の手がかりを見つけてきました。 

 しかし今回の捜索を最後にしようと決めています。

桜井さんを中心に集まった捜索ボランティア

桜井さんを中心に集まった捜索ボランティア

 捜索ボランティア 桜井 憲二 さん:「厳しいだろうなとは思います。俺はそのつもりでいます。何かあっても警察と海保に任せるのが筋だと思います」

 午前5時、船が漁港を出発。 

 文吉湾をスタートし知床岬を通過。

 羅臼側まで10キロ以上にわたり沿岸部を捜索するルートです。

 捜索ボランティア 桜井 憲二 さん:「黙とう」

 漁港を出発する直前に乗客の家族から受け取った花を手向けました。

 沼田 海征 記者:「クマだ、クマいる」

捜索中にクマも現れる

捜索中にクマも現れる

 桜井さんが手紙を取り出しました。

 啓吉湾で見つかった乗客の家族から託されたメッセージを桜井さんが読み上げます。

 捜索ボランティア 桜井 憲二 さん:「なんか声にならなさそうだ。お父さんからです。私たちはもう大丈夫です。安心して安らかに眠りなさい。お母さんからです。冷たい海からよく頑張って帰って来てくれました。ありがとう」

 捜索を続けていると、桜井さんが何かを見つけました。

 捜索ボランティア 桜井 憲二 さん:「多分これジーンズの切れ端だよな。ちょっと探してみるか。他にもあるか」

 見つけたのは乗客のものとみられる衣服の一部でした。

 2022年8月、桜井さんらボランティアグループは沈没現場から約12キロ離れた場所で女性の頭の骨を見つけました。

 捜索ボランティア 桜井 憲二 さん:「絶対どこかにあるだろうと思って探してみてやはりあった。探せていない場所も何かあるはず。やっぱり遺族・家族のためにもっとみんな協力して探してほしい」

 今回も、可能性を信じて桜井さんたちは手がかりがないか探します。

 捜索ボランティア 桜井 憲二 さん:「シカかな、わからないな」「持っていくか」「GPS取れるよね、ちょっと来てもらえる?」

 捜索の結果、衣服の一部に加え複数の動物の頭のような骨、スニーカーを見つけました。


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