校歌が生まれ変わる “ショッピングモールの歌姫”が作詞・作曲…時代とともに変化した高校のあり方に合わせ

新校歌の制作をシンガー・ソングライターの半崎美子さんに依頼
半崎さんは生徒たちから、有朋高校に対する思いを聞きました。
新しい校歌に、その思いを反映させたいと考えたからです。
有朋高校の生徒:「有朋高校は“ヤンキー”がいっぱいいると思っていたが、入学すると全然そんなことはなく、優しい先生がいっぱいいた」
有朋高校の生徒:「体調を崩して通院することになって、学校に通えない自分に腹が立つのが嫌だなと思った。登校日数が少なく、学費も高くない高校を兄が紹介してくれた」
有朋高校の生徒:「すごく反対された。苦労して受験もしたのにと。ちょっとごめんなさい、涙が出てきた。責められながらこの学校に来て、すごく良かったと思う」
病気との闘いや、全日制の高校になじめなかった境遇。
さまざまな過去を背負ってきた生徒の話に聞き入る半崎さんです。
シンガー・ソングライター 半崎 美子さん:「私なりに受け止めて校歌にしようと思います。楽しみにしていてください」

生徒の背負う様々なものを受け止めて校歌にしたいと話す半崎さん
生徒たちの思いを校歌にしたいと曲作りを始めた半崎さんですが、いつもの制作活動とは勝手が違ったといいます。
シンガー・ソングライター 半崎 美子さん:「かなり苦しい。何度も何度も自分で書き直して、作っては書き直して。こんなに数を重ねたことも久しくなかった」
新しい校歌のお披露目は、通信制課程の卒業式に決まりました。
生徒たちの期待は高まります。
有朋高校の生徒:「勢いのある校歌が多い。そういうのがあったらいい」
有朋高校の生徒:「校歌を作るという試み自体珍しい。有朋高校だからできたのかな」
有朋高校の生徒:「卒業して社会人になったとき、落ち込んだときに元気をくれる校歌がいい」
生徒たちの思いを聞いてから3か月。
有朋高校の新しい校歌が完成しました。

通信制課程の卒業式で披露された新校歌「朋よ」
「踏み出した一歩は果てなく美しい」。
「越えよう明日を」。
さまざまな境遇で有朋高校を選んだ生徒を応援する歌詞が並びます。
有朋高校の生徒:「すごく感動した。卒業した後も聴きたい」
有朋高校の生徒:「有朋高校に合ったものを取り上げているのが読み取れて、この曲は有朋高校のものだと感じた」

時代とともに役割が変わった有朋高校の、新しい校歌として歌い継がれていく
「ショッピングモールの歌姫」と生徒が作り上げた曲。
時代とともに役割が変わった有朋高校の、新しい校歌として歌い継がれます。