老朽化で解体工事中…北海道百年記念塔"解体差し止め"訴訟 札幌地裁は訴えを却下…道側の主張認める
北海道による「百年記念塔」の解体は違法だとして、反対する市民団体が差し止めを求めた裁判で、札幌地裁は訴えを却下しました。
1970年に完成した、札幌市・厚別区の野幌森林公園にある、百年記念塔。
道は老朽化などを理由に解体を決め、2024年5月までに工事を終えるとしています。

百年記念塔
解体に反対する市民団体は「道は百年記念塔を良好な状態で管理しなければならないにも関わらず、老朽化や高額な維持管理費などを理由に解体を決めたのは違法だ」として、工事の差し止めなどを求めていました。
一方の道側は、解体について道民の権利義務に影響せず、差し止めを求めることができる「処分」にはあたらないなどとして、訴えを却下すべきだと主張していました。

解体に反対する市民団体
3月28日札幌地裁の谷口哲也裁判長は、解体撤去やそれに伴って利用ができなくなることは、いずれも道民の権利義務には直接影響しないとして、「処分」には当たらないと判断。訴えを却下しました。
原告側は控訴する方針です。
百年記念塔を守る会 野地 秀一 代表:「百年記念塔は道民の宝でもありますし、1回無くなってしまえば歴史は帰ってこないという思いに変わりはない」