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【速報】"ノーマスク"白糠町議の"発言禁止"処分取り消し訴訟 札幌高裁は「秩序乱した」 控訴を棄却 町議は上告へ

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白糠町議会の福地裕行議員(2022年3月)

 北海道東部の白糠町の町議会議員が、マスクを着けずに出席した議会で発言を禁止されたとして、町に処分の取り消しなどを求めていた二審の裁判で、札幌高等裁判所は控訴棄却の判決を言い渡しました。

 この裁判は2021年7月、白糠町議会の福地裕行議員(72)がマスクを着用せずに議会に出席した際、発言を認められなかったのは違法だとして、町に対し処分の取り消しと、慰謝料20万円を求めたものです。

 2022年3月、釧路地方裁判所は「町議会の自主的な解決に委ねられるものであり、司法審査の対象外である」として、請求を棄却しましたが、原告の福地町議は「ひとこと不当判決。棄却、審議しないということですから、まったく解せません。法的拘束力のないマスクの着用義務付け、こんなことが許されるわけがない」などと判決に不満をあらわにし、その後この判決を不服として控訴していました。

白糠町議会の福地裕行議員(左、2022年3月)

 2023年3月14日、二審の判決言い渡しで札幌高裁の大竹優子裁判長は控訴を棄却し、一審の判決を支持しました。

 大竹裁判長は、「2020年に新型コロナウイルスが蔓延し、感染予防策として議員全員がマスクを着用することなどを申し合わせたが、2021年7月に突然マスクを着用せずに議会に出席していて、議場の秩序を乱すものと認められる。当時の状況を踏まえれば、マスクの着用に関する申し合わせは合理性を欠くものではあったとは言えない」とし、

 「議長から退席を求められ再入場した後に、口の部分が開いたマスクを着用し、発言禁止命令に従わない態度を表明したので、議長が秩序維持のために発言を許可しなかったのは裁量権の逸脱があったとは認められない」と述べ、控訴を棄却しました。

 二審判決を受け、福地町議は、「不当な判決であり、上告する方針である」と話しています。

 町は「正式な判決文が届いていないので、今はコメントを差し控える」とし、
白糠町議会の富田忠行議長は「当時、議員全員で決めた申し合わせなので、当然の判決だ」とコメントしています。


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