"冬眠明け"の若いクマか 住宅街から300m先の山林で1日に2回出没 シカの死骸に執着? 春は活動活発に…注意呼びかけ
3月12日、札幌・南区の住宅地に近い山林でクマの目撃が相次ぎました。
冬眠を終えた若い個体とみられていて、札幌市が警戒を強めています。
木の根元に寝そべりじっとしているクマ。
しばらくすると、山の斜面をゆっくりと登っていきます。

札幌市で"クマ"目撃情報…
3月12日午前7時ごろ、札幌・南区白川地区でクマが目撃されました。
住宅地から約300メートル離れた山林に現れ、市内での目撃は2023年初めてです。

体長約1メートルの若い個体…ハンター出動
体長約1メートルの若い個体でハンターも出動しました。
目撃から4時間後、ハンターが花火で威嚇しクマは山に立ち去りました。
札幌市環境共生担当課 清尾 崇さん:「シカの死骸があったので、あと埋められたような跡もあったので、おそらくそれに執着して出てきていたのではないかと推測してます」
札幌市はクマが再び現れないよう、シカの死骸を回収しましたが、クマはその5時間後にも再び同じ場所で目撃されたということです。
付近の住民:「冬眠明けなんでしょ、だから出てもおかしくないよね。住宅街に来たら怖い」
付近の住民:「駆除しないかぎりはいるってことだから。自然の動物だからどんな動きするかわからない」
現場の近くでは2022年もクマの出没が相次いでいました。

現場は2022年も目撃情報が相次いだ場所だ…
札幌市はセンサーカメラを置くなど今後も警戒を続ける方針です。
クマの生態に詳しい北大大学院・獣医学研究院の坪田敏男教授は「冬眠明けのクマは体を慣らすために植物を求めて活動する」としていて、これからの時期、山菜取りや山登りをする際に注意が必要と話します。

"冬眠明けのクマ"の注意点は?
【注意点】
●クマ出没情報を事前に確認
●入山した際は鈴やラジオなどを持って歩く
●フンや足跡を見つけたら引き返す
また12日に南区白川に出没したクマは「シカの死骸をたまたま見つけたか、弱っていたシカを襲ってエサにした可能性がある。死骸は回収されたので、ふたたび出没する可能性は低いが、クマに"執着"するきっかけを与えないように生ゴミは収集日の朝に出すなど、適切な処理をすることが重要だ」と話しています。