北海道千歳市に”半導体工場”建設…豊富な水資源と交通インフラが決め手 投資規模5兆円 「経済波及効果」に期待
人工知能・AIなどの開発に欠かせない最先端の半導体の国産化を目指す新会社「ラピダス」が、千歳市に新工場を建設することを決め、鈴木知事に伝えました。
ラピダス 小池 淳義 社長:「千歳市をラピダスの新たな工場を建設することを決定する」
鈴木 直道 知事:「メードイン北海道の半導体が世界のあらゆる分野でみなさんの生活・幸せを支える挑戦を一緒に取り組める。こんな嬉しいことはない」
次世代半導体の量産化を目指す新会社「ラピダス」の小池社長は2月28日鈴木知事と面会し、新千歳空港に隣接する工業団地「千歳美々ワールド」に新工場を建設すると伝えました。

工業団地「千歳美々ワールド」に新工場を建設
鈴木知事は2月16日、小池社長に対し北海道の水や広大な土地が、半導体製造に適していると誘致へ向けてアピールしていました。
周辺は洗浄工程などに必要な水資源が豊富で、半導体の関連企業があるほか、空港や港などの交通インフラが整っていることが決め手になりました。

水資源が豊富で交通インフラが整っていることが決め手
市内に最先端の工場ができることに千歳市民は…
千歳市民:「活発になればいいなと思います」
千歳市民:「千歳市の発展と雇用問題も解決するのかな」
また、午後には小池社長が千歳市の山口市長のもとを訪れ、あらためて工場建設の意向を伝えました。
千歳市 山口 幸太郎 市長:「国家プロジェクトに千歳市が貢献できるのは嬉しい。世界から技術者・建築の関係者が集ると思うのでそういった方々に町の魅力、生活全てにおいて満足する街づくりを進めなければならない」

小池社長は千歳市の山口市長も訪問
総額5兆円規模の投資が見込まれ、専門家も大きな期待を寄せています。
公立千歳科学技術大学 福田 浩 教授:「経済効果は非常に、大きいんじゃないかなと思っています。建築業や不動産等もありますけれど半導体産業は非常に裾野が広い産業ですので、半導体を支えるですねガス、医薬品ですね。これを契機にですね。新たに研究や教育を新しい形で作り上げていく。再構築して行くようなことも一つオプションとしては考えられる」
経済効果だけでなく、最先端の研究や人材育成の拠点にもなることが期待される半導体の工場建設。計画では2025年までに試作を始め、2020年台後半の量産化を目指すとしています。