「将来の夢は漫画家」交通事故で次女失った父親…命日に合わせ作品を展示 「交通安全を心してほしい」
12年前、札幌市で小学生の女の子がダンプカーにはねられ、命を落とす事故がありました。
女の子の父親は、入学シーズンを前に交通安全について改めて考えてほしいと訴えています。
海の中にいる青い鬼。
鬼のおなかの中では女の子が楽しげに遊んでいます。
描いたのは当時、小学2年生だった古屋 晴菜さん(当時10)です。

幼い頃から絵を描くのが大好きだった古屋 晴菜さん(当時10)
晴菜さんは、幼い頃から絵を描くのが大好きで、将来は漫画家になって笑いや感動を伝えたいという夢を持っていました。

将来の夢は"漫画家"になること
しかし、12年前の2月22日、横断歩道を渡っていた晴菜さんは、左折してきたダンプカーにはねられました。
コーヒーギャラリー クレメント 古屋 嘉章さん:「午後3時15分に店の電話が鳴って、『晴菜危篤すぐ医大来て』と家内から電話がきて」
コーヒーギャラリー クレメント 古屋 嘉章さん:「残念ながら間に合わなかった。もう会うことはできなかった。即死でしたね。悲しすぎる時は涙は出なかった」

12年前の2月22日に交通事故に…ダンプカーにはねられてしまった
札幌市・中央区で喫茶店を営む晴菜さんの父、嘉章さん。
次女の晴菜さんは漫画家になりたいという夢を持っていました。
嘉章さんはその夢を叶えてあげたいと、2012年に晴菜さんの作品をまとめ自費出版しました。

晴菜さんの作品をまとめ"自費出版"した
コーヒーギャラリー クレメント 古屋 嘉章さん:「絵を描く時にはニコニコしていて。もう楽しくて楽しくて、手なんて絵具だらけ。顔も服も絵具だらけで、出てきて楽しそうでしたよ」
嘉章さんは命日に合わせ、喫茶店に併設するギャラリーで絵の展示をしています。

晴菜さんの命日に合わせ作品を展示
交通事故の悲しみを知る嘉章さんは、娘の作品を多くの人に見てもらうことで、交通安全について改めて考えて欲しいと感じています。
コーヒーギャラリー クレメント 古屋 嘉章さん:「親より先に逝く子どもはばかやろうです。つらいです。これから新学期を春になると迎えるので、皆さんに交通安全を心してほしい」

「交通安全を心してほしい」
晴菜さんの絵は2月26日までギャラリーで展示しています。