「原発を再稼働させたら値下げ…」電力会社社長の発言に北海道民は? 6月から“35%値上げ”
電気料金の高騰が私たちの生活を圧迫しています。
一方で、北海道電力の藤井社長は「泊原発を再稼働させたら値下げする」などと発言しています。
原発の再稼働について北海道民はどのように考えているのでしょうか?

意見書は届く?
電気料金の値上げ申請を受け北海道消費者協会は2月10日、北電を訪れて意見書を手渡しました。
意見書では、役員報酬や社員の給与を見直すべきと主張。
さらに原発の再稼働を前提とせず、再生可能エネルギー導入を加速させるべきなどとしました。
北海道消費者協会 長島 博子 会長:「何とかしてくれという声を、若い人からお年寄りまで幅広い年齢層からもらった。声を上げずにいられない」

電気料金の見通し
北電 藤井 裕 社長:「34.87%の値上げとし、経済産業大臣に申請した」
北電は1月、燃料価格の高騰などを受け、多くの一般家庭が契約するプランを6月から約35%値上げすることを国に申請しました。

再稼働すれば…
標準的な家庭での北電の電気料金の見通しでは、
1月は8800円あまりで、2月の検針分から政府の支援金が入り1600円ほど値下げとなります。
しかし、今回の値上げ申請が認められれば、6月から約2800円の値上げ。
10月には支援金が半減し11月には終わるため1万1700円となり、1月と比べると2800円あまりの値上げとなります。

泊原発
一方、藤井社長は燃料調達のコストが抑えられる泊原発が再稼働すれば値下げすると発言しました。
北電 藤井 裕 社長:「早期に泊原発を再稼働させ、再稼働させた暁には電気料金を値下げする」

安全審査は見通し立たず
しかし、再稼働の見通しは立っていません。
原子力規制委員会は2月8日に泊原発の現地調査を行い、新しい防潮堤の予定地などを確認しました。
再稼働のための安全審査の一環ですが、審査はこれまで北電側の説明不足が指摘されていて長期化しています。
2月9日も…。
原子力規制委員会 杉山 智之 委員:「(今回も含め)我々が期待するような説明資料が出てこない。北海道や日本の方々への説明だと、もう少し自覚してほしい」