「今年はイイです!」札幌市の除雪"高評価" 苦情急減のワケは…3つのポイント 一方で『物価高』影響も

道路脇に雪山がない…路面が見えている…今シーズンの札幌は何かが違う
今シーズンの札幌は何かが違う。そう感じている方も多いのではないでしょうか。
例年なら今頃、大きな雪山が現れる札幌市内ですが、今シーズンの除雪は比較的、うまく進んでいるようです。
いつもと何が違うのか。札幌市の雪対策を取材してきました。
道路脇に雪山がない…。路面が見えている…。今シーズンの札幌はいつもの冬とはちょっと違うようです。
比較的雪が多い地域でも多くの市民が現時点で高評価のようです。
札幌市・北区 住民:「早め早めに対策打ってくれていると感じてます」
札幌市・北区 住民:「2022年よりはいいです」

昨シーズンは過去最多の"苦情"が…(札幌 2022年)
昨シーズン、度重なる「ドカ雪」に見舞われて除排雪が進まず、過去最多の7万5000件もの苦情が寄せられた札幌市。
なぜここまで改善したのでしょうか。

今シーズンは「フェーズ制」を導入 積雪状況に合わせ排雪作業(札幌)
北区東地区除雪センター 石田 祐輔 センター長:「なるべく降雪の予報を先読みして出動をしている」
苦情の大きな要因となっていたのは、降り積もった雪を運び出す「排雪作業」でした。
札幌市では例年、積雪量に関わらず1月中旬以降に1度だけ、排雪作業を行っていましたが、今シーズンから、雪の状況に合わせ段階的に前倒しで作業する「フェーズ制」を導入しました。
実際、2022年12月には市内全域の主要道路を排雪。
1月初めには、北区・あいの里や東区・丘珠などで緊急排雪をしました。

雪捨て場を5か所増設 排雪作業のトラックの作業効率が上昇
北区東地区除雪センター 石田 祐輔 センター長:「数を増やして今取り組んでいる状態。民間と行政で調整して堆積場を確保しているのは良い取り組みだと思う」
さらに今シーズンは、雪捨て場を75か所から80か所に増設。住宅街から近く、排雪にあたるトラックの作業効率が上がっているんです。

札幌市が除雪体制強化を要請 除雪機材を増やし、スムーズな除排雪に
北区東地区除雪センター 石田 祐輔 センター長:「(この地区では)3、4台機材を増やしている」
札幌市からの体制強化の要請で、除雪車両の台数を増やした業者もあるということです。その結果、降雪量が例年より少し多い中、排雪は計画通りで、苦情などの件数も1月20日時点で9000件と昨シーズンの半分以下となっています。