"北海道内最多のスリップ事故現場"を検証 隠れた要因とは…? "急"がつく運転・黄信号での交差点進入は厳禁
厳しい寒さが続く中での車の運転。
心配なのが凍結路面でのスリップです。
北海道内で最もスリップ事故が多いという道路を取材し、事故を防ぐポイントをまとめました。

多発するスリップ事故
1月19日、北海道旭川市内の交差点で、白い車が青信号で進み始めた瞬間、止まり切れずに進入してきた車と衝突。圧雪路面でのスリップが原因とみられています。
冬道でのスリップは、ドライバーの誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
道警本部が過去5年間の事故をまとめた統計によりますと、12月から1月にかけてスリップ事故が多発しています。

北海道で一番事故が多い場所とは
日本損害保険協会 北海道支部 菅原 英美さん:「北海道内では一番事故が多い交差点です」

スリップ事故は7件にも及ぶ
5年間で7件。札幌・中央区南6条西10丁目の石山通は、北海道内で最も多くスリップ事故が発生した交差点です。
ここにはスリップ事故が起きやすい特徴が隠れているといいます。

事故の起きやすい原因…
日本損害保険協会 北海道支部 菅原 英美さん:「東西の道路で多くのスリップ事故が発生しているが、大きい建物があるので日中も日陰が多く、道路に雪が残りやすいことが一つの要因」
さらにもう一つ、事故の起きやすい原因が。

雪が積もることで道幅が狭くなり危険…
日本損害保険協会 北海道支部 菅原 英美さん:「西側の通りは、片道1車線で道幅が狭くなっています。雪が積もると道路の横がすり鉢状になって、道幅がより狭くなって危険だと言える」
石山通には、スリップ事故の件数が同じく北海道内最多という場所がありました。
日本損害保険協会 北海道支部 菅原 英美さん:「2017年1月から2021年12月で7件のスリップ事故が発生しています」
札幌・北区北7条西10丁目の交差点です。ここにも事故につながりやすい特徴がありました。

日が当たらない場所は、路面凍結が起きやすい
日本損害保険協会 北海道支部 菅原 英美さん:「一つはJRの高架があり、日中、日が当たらない場所に雪が残って、路面凍結が起きやすい」
さらに下り坂とカーブが事故の原因にも。
日本損害保険協会 北海道支部 菅原 英美さん:「一つは道路が緩やかな下り坂になっています。そのため、スピードを出しやすい道路と言えるが、その先、左に向かってゆるやかにカーブがあるので、そこでスリップ事故が発生しやすい」
スリップ事故を防ぐためにはどのような運転をすればいいのでしょうか。

”急”のつく運転はしない
JAF 札幌支部 木村 英二郎さん:「"急"の付く運転をしない。止まるときも急ブレーキしない。あくまでも予測をした運転をしないと事故を誘発する。交差点で黄信号の時に通常であれば止まらなければならないが、そのまま走行してしまうのが北海道のドライバーの特徴なのかなと。速度が高いとスリップする可能性が高くなる」
北海道ではまだまだ厳しい寒さが続きます。
スリップ事故を起こさないためには時間に余裕を持った運転も必要です。