"生活道路の排雪"は大丈夫? 札幌市の新たな大雪対策…"フェーズ3"では「パートナーシップ排雪」を中止
市民にとっては道路の雪がいつ運ばれるのか、排雪の作業が気になるところです。
札幌市の生活道路の対策はどうなっているのでしょうか。
昨シーズンの大雪では排雪が後手に回った生活道路。
札幌市は3段階のフェーズで対応する大雪対策を導入しました。
札幌市の担当者:「まずは幹線道路を優先して進めていきます」
幹線道路が終わったあとの生活道路の排雪作業はどうなっているのでしょうか?
札幌でこの冬、大雪が降った場合、市の「パートナーシップ排雪」制度はどう機能するのでしょうか?

昨シーズンの大雪では…
清田区で町内会の会長を務める鈴木亨さんは、2022年2月の記録的なドカ雪での市の対応に不満が残ります。
清田中央地区町内会連合会 鈴木 亨 会長:「全然(排雪が)入らなかった。ここは(去年は)2月に全部終わる予定なんですよ、本来は。3月の30日ごろに終わった。1か月ずれてしまった」
パートナーシップ排雪は町内会などと札幌市が費用を半分ずつ負担して、年に1回、地域の排雪を行う制度です。

パートナーシップ排雪は町内会と市が費用を負担
鈴木会長は費用が上がり続けていることも心配していました。
清田中央地区町内会連合会 鈴木 亨 会長:「当初は(費用が)40万円くらいだったが、だんだん上がってきて、これ以上上がったら誰もやらなくなる」
町内会などが負担する排雪の費用は、10年前は道路1キロ当たり約40万円でしたが、51万6400円にまで上がりました。

人件費などの高騰で支払額は値上げが続く
札幌市は人件費などの高騰が値上げの理由としていますが、2022年度は据え置く考えです。
札幌市雪対策室 井上 実 課長:「本来、燃料費、人件費に準じた費用の設定をしているが、今回の物価高騰を受け、2022年度は前年度と同額の金額で設定することにした」
清田中央地区町内会連合会 鈴木 亨 会長:「これ以上上がると町内会事業を止めないと支払いができなくなる。町内会の事業をつぶしてまでやると、町内会をみなさん、やめていく」
札幌市は2023年4月から「町内会活動への参加を促す条例」を施行しますが、町内会の加入率低下を止められるかは未知数です。
札幌大学 武岡 明子 教授:「生活道路の排雪まですべて税金で札幌市が行うというのは(市は)受け入れられない。この排雪という問題をしっかり市と町内会双方で解決できるように協力して取り組んでいくのが大切」
札幌市は3段階のフェーズに基づく新たな対策を導入。
1月6日夜から北区と東区の一部でフェーズ1の対応が始まりました。