新型コロナの"致死率"は季節性インフルより低い? 年末年始で人の移動が増えるこの時期、気を付けるべきことは

新型コロナの致死率はインフル並み?
年末を迎え、新型コロナウイルスの感染も気になりますが、東京では3年ぶりにインフルエンザの流行が確認されました。
そんななか12月21日に厚生労働省が致死率について気になるデータを発表しました。

致死率の比較
新型コロナのデルタ株は致死率が高いものの、オミクロン株をみると80歳以上では1.69%、季節性インフルは1.73%となってます。
わずかですがオミクロンの方がインフルより致死率が低くなっています。
致死率がインフル並みであれば、新型コロナのリスクは下がっているようにも見えます。

単純比較はできないと指摘する塚本教授
しかし北海道医療大学の塚本容子教授は単純には比較できないと指摘します。
その理由は…
■季節性インフルの全ての感染者数がわからない
■コロナは発症後10日程度で死亡した人
■インフルは28日以内なので単純に比較できない
リスク判断のカギとなるのが高齢化率だといいます。

日本の高齢化率はダントツ 重症化のリスクも高くなる
2020年の各国の高齢化率を見ると日本はかなり高齢化が進んでいます。
日本 28.6%
イタリア 24.0%
フランス 20.8%
イギリス 18.7%
アメリカ 16.6%
韓国 15.8%
高齢者が多いと重症化しやすいので、他の国がマスクを外していたとしても、すぐに日本も同様にとはならない状況があります。

死者数は2.3倍に増えている
また、この3年間の道内の新型コロナによる死者数を見ると、2020年は453人、2021年は1022人、2022年は2387人と推移。前年の約2.3倍増えています。
塚本教授は2000人以上の人がなくなっていることを踏まえると、すぐにマスクを外していいとはならない状況があるといいます。

マスクを外せる日は来るのか
海外ではマスクを外す流れが進んでいますが、日本では難しいのでしょうか?
塚本教授は「感染しても重症化しなければよい。アメリカではドラッグストアですぐにPCR検査を受けることが可能で、どの医療機関でも十分な治療薬を供給できる体制作りが進んでいる。一方、日本は遅れている」と指摘。
政府が今後どのような医療体制をきちんととるのか、それをきちんと示せば、マスクを外せる時期も見えてくるといいます。

年明けはインフル警戒、コロナ第9波は春ごろか?
ただ子供たちは免疫が作られるのが小学生のころなので、ずっとマスクをつけているわけにはいかないとも指摘します。
また新型コロナ感染の「第9波」は、来年の春ごろではないかとしています。