2030年冬季五輪の開催地決定 また“先送り”…東京五輪の不祥事が関係か 札幌での開催どうなる
札幌市が招致を目指す2030年冬季五輪の開催地決定の時期が、再び延期されました。
新たなスケジュールは未定です。
札幌開催の行方はどうなるのでしょうか。
国際オリンピック委員会は2030年冬季五輪の開催地決定を、当初予定していた2023年秋に行われる総会から先送りすることを決めました。
その理由は温暖化による気候変動で開催地が減少する可能性に対応するため、時間をかけて検討するとしています。
しかし、その背景にあるとみられるのは。
橋本 聖子 元東京五輪組織委会長:「1日も早く解明されて、新たな札幌招致のスタートが切れるようにしなければいけない」

街で札幌市民の声を聞くと…
2021年に開催された東京五輪での贈収賄事件や、テスト大会を巡る談合疑惑が明るみに。札幌の招致活動にも暗雲が立ち込めました。
2022年3月に行われた札幌市による調査では賛成意見が52%でしたが、変化はあったのでしょうか。
北海道民:「不正がないようにやってほしい。できるなら、ぜひ開催してほしいと思っている」
北海道民:「東京五輪であれだけ問題があったから、個人としてはあまり賛成はできない」
北海道民:「活気があって、なおかつみんなが納得してテレビで見られるような五輪だといい」
開催地決定時期の延期で、札幌開催の行方はどうなるのでしょうか。
オリンピック文化に詳しい専門家は、その可能性は消えていないといいます。

招致スローガンは「世界が驚く、冬にしよう。」
東京都立大学 舛本 直文 客員教授:「東京五輪の贈収賄事件や談合疑惑の総括を、きちんとやってもらわないとIOCとしても困る。不正防止対策をJOCもスポーツ庁もやるといっている」
「それができてから2023年ではなく、2024年の総会で決定すると思う。もう1年様子を見て、IOCが一番期待しているのは日本のほとぼりが冷めること」
IOCから、いわば“猶予期間”をもらったともいえる札幌市。今後の招致活動はどうなるのでしょうか。