悪用される"SNS" 全国で事件相次ぐ…専門家も警鐘『ネットの人物像は何ら根拠がない』
私たちの生活にすっかり根付いたSNSですが、一方で悪用されるケースも後を絶ちません。
私たちが知っておくことを専門家に聞きました。
5年前の10月。神奈川県座間市のアパートの一室から切断されるなどした9人の遺体が発見される凄惨な事件がありました。
当時、男が死体遺棄の疑いで逮捕され、2021年1月には死刑が確定しましたがSNSで被害者と容疑者が接触していたケースとしても注目を集めました。
悪用されるケースも後を絶たないSNS。その実情に詳しい国際大学GLOCOMの小木曽さんは事件につながりかねない事例が日々、起きていると警鐘を鳴らします。
国際大学GLOCOM客員研究員 小木曽 健さん:「事件化しているものは皆さんご存じだが、手前のものは毎日いくらでもある。『自分はしたい』『してくれてうれしい』みたいな、そういう人探しているという投稿をしたとしても実際にいざあってお話しましょうとかなると大概は尻込みしちゃう。やっぱり良いやと気が済んでそこで終わってしまうそういった人はたくさんいます」
SNSに潜む悪意。その上で若い世代や保護者にいま知っておいてほしいこととは。
国際大学GLOCOM客員研究員 小木曽 健さん:「ネットの人物像はなんら根拠のないものと若い人に伝えたい」

国際大学GLOCOMの小木曽さん
だからこそ、大人は若者の悩みに寄り添いコミュニケーションをとり続けてほしいと訴えます。
国際大学GLOCOM客員研究員 小木曽 健さん:「解決方法を知らなくても、探す方法は大人の方が知っていると思う。だから、言ってほしいと『車の運転気を付けて』と毎日いうくらい親には言ってくださいと言っている。若い子が自分で抱え込んでしまったりとか話せる相手がネットにいて、そっちに依存してしまうと必ずしもいい結果を招くわけではなくて『本当にあなたのこと大事にしてるのはネットの中の人じゃないよ』と伝えるべき」