札幌ドームで"クマ"寝そべる? 斜面を滑り落ちた跡も… 「侵入してもおかしくない」周辺で警戒強める
北海道を代表する全天候型の大型施設「札幌ドーム」。
その敷地内で9月15日、クマが斜面を滑り落ちた跡が見つかりました。
札幌ドームのまわりに慌ただしく規制線を張る警察官。そしてクマを探すヘリコプターも。
水上 孝一郎 記者:「札幌ドーム北側のゲート前です。クマのような動物はこちらの階段の奥、ドームの壁面で寝そべっていたということです」

札幌ドーム 北側ゲート前
15日午前8時前、妻と散歩中の70代の男性が体長1.5メートルほどのクマのような動物を目撃しました。
付近の住民:「うそ!?」
付近の住民:「20数年(付近に)住んでいるけど、聞いたことがない。信じられない」
その後の札幌市の調査で、ドームの敷地内にある川の斜面で、クマが滑り落ちたような跡が見つかりました。
クマの生態に詳しい専門家はどう捉えているのでしょうか。
北海道立総合研究機構 間野 勉 専門研究員:「クマが侵入してきても不思議でない場所だという風にとらえるのが正しい」
現場周辺では13日夜にもクマのような動物が目撃されていました。
体長は約1.2メートルで歩いていた方角は札幌ドームのある北東。
防犯カメラには姿は映っておらず、痕跡も見つかっていませんがもしクマだとすれば移動した可能性もあるといいます。

クマが移動したか
北海道立総合研究機構 間野 勉 専門研究員:「地続きで緑地がつながっていれば、クマはそこを抜けて出てこれた段階で目撃された可能性も。クマの生息域と連続した緑地の一番ヘリのところまで、クマが出てきたともいえる」
実際、2021年6月には緑地や水路を伝って札幌市東区にクマが出没。
男女4人を襲う事件も発生していて住民は警戒を強めています。
付近の住民:「クマに襲われる事件が去年東区であったので、ごみはちゃんと所定の場所に決められた時間に出したい」
北海道立総合研究機構 間野 勉 専門研究員:「クマにとって人間の生活圏の中でご褒美が与えられるということを覚えてしまうと次はそれを求めて積極的に人間のところにやってくるようになります。来るかもしれないということを頭の隅に置いたうえで日ごろから対応を考えておかなければならない」
目撃情報を受けて付近の小学校では一斉下校を行うなど警戒を強めています。