"重過ぎるランドセル" 毎日5キロも背に通学 体重比重"20%超"の日常に専門家は警鐘 札幌発

厚みもサイズもアップ
重くなった教科書に加え、コロナ禍の影響で、ノートパソコンに水筒まで。
ひざへの負担は、走り高跳びの踏み切りと同じという分析もある中、子どもたちの体は大丈夫なのでしょうか?
重くなる一方のランドセルの中身。
家庭であまり使わない教材を学校においていく、「置き勉」という言葉も世間を賑わせていますが、札幌市教育委員会はどう受け止めているのでしょうか?
札幌市教育委員会 伊達 峰史さん:「必ずしもその日使用する必要がはない学習用具については、学校に置いて行ってもいいですよと。基本的には学校判断になっています」
教材を学校に置いて行くかどうかを決めるのは、各学校の判断だといいます。
札幌市教育委員会 伊達 峰史さん:「子どもたちが手元に置いておくべき必要な学習用具は何なのかを、自ら主体的に判断できるようになることも大事と思います」

主体的に判断できるようになるのが大事という
特に高学年では、日々の教材選びから自主性を育みたいという目的もあります。
一方、重くなる荷物に体への負担はないのでしょうか?
北海道教育大学 小林 育斗 准教授:「通常歩行とランドセル歩行の膝の角度と体幹の前傾角度について調べてみました」
北海道教育大学岩見沢校で、子どもの身体の動きなどを研究する小林育斗さんです。小林さんは小学2年生の男の子をモデルに、重いランドセルが体に与える影響を調べました。

重いランドセルが子どもの体に与える影響を調査
この男の子の場合、約25キロの体重に対し、運んでいたランドセルは5キロ以上もありました。
北海道教育大学 小林 育斗 准教授:「体重の比率でいいますと21.9%。アメリカの研究機関では20%を超えることが無いよう指針を出していますので、これは明らかに重すぎる内容を、彼は毎日運んでいるという事になります」
こちらはランドセルを背負っている時と背負っていない時の姿勢の違いです。