札幌で相次ぐ"クマ目撃" 親子や若い個体も 2022年は70件近くに… 増加の背景と注意ポイントは
7月に入り、北海道札幌市の住宅街などでクマの目撃が相次いでいます。
出没が増える背景とクマをおびき寄せないため注意するポイントを取材しました。
札幌市南区豊滝の住宅街でゆっくりと道路を歩くクマ。後ろを子グマとみられるもう1頭がついていきます。
さらに…同じ南区の真駒内の住宅街では、歩道の縁石付近に座り込むクマの姿も確認されました。
目撃情報が相次ぐ事態に市民は…
札幌市民:「怖い」
札幌市民:「だんだんクマと人間との関係が近くなっている」
人の生活圏への出没が相次ぐクマにどう備えれば良いのでしょうか。

歩道の縁石付近に座り込むクマ
高校生:「クマを見た。スマホで撮影した」
札幌市南区の真駒内で花火大会が開かれた9日夜。帰宅途中の高校生が目撃したのは、体長1メートルほどのクマでした。
沼田 記者:「クマが出たのはこちらの緑豊かな住宅街です。見つけたのは花火大会帰りの2人組の高校生でした」
現場付近はマンションなどが立ち並ぶ住宅街の一角でした。
その3日前には同じ南区の豊滝地区で、住宅街の道路をゆっくりと歩く2頭のクマが目撃されています。
クマを撮影した人:「びっくりした。こんなに近いのは初めて」
親子とみられる2頭は住宅街などを15分ほど徘徊していたといいます。

住宅街を歩く親子と見られるクマ
札幌市によりますと、市内のクマの出没件数はここ数年で急増しています。
4年前の出没件数は137件ありましたが、ここから大きく変化していきます。目撃場所も徐々に住宅地に近づいているほか、件数も増えています。
そして2021年は185件とわずか4年の間に約1.3倍にまで増えました。
その2021年6月には、札幌市東区の住宅街にクマが出没。男女4人が重軽傷を負う、前代未聞の事態が起きました。
札幌市によりますと、2022年の出没件数はすでに70件ほどと去年同様、かなり多いペースだといいます。