「山岳救助のエキスパートに」35歳新人救助隊員が目指す"道警山岳遭難救助隊"夏山で初めての実践訓練へ
山岳救助のプロ「道警山岳遭難救助隊」に2022年入隊したのは、35歳の新人です。
7月6日初めて夏山での救助訓練に臨みました。
「カラビナ良し。システム良し。ロープ良し」
角度70度、高さ11mの斜面をロープとカラビナを使って登っていきます。
この春「道警山岳遭難救助隊」に入隊した5人のうちの一人、掛端 翼さんです。

35歳の新人救助隊員 掛端 翼さん
北海道警察 山岳遭難救助隊 掛端 翼 さん:「はあ、はあ、はあ」
掛端さんを指導する先輩隊員の多くは20代。
先輩隊員ら:「22歳です。22歳です。24歳です」
掛端さんは、隊員の選考会に2度目の挑戦で合格しました。
35歳の救助隊員の仲間入りです。
北海道警察 山岳遭難救助隊 掛端 翼 さん(35):「30歳を超えたらまとめる役にならないといけない立場。父親の趣味が山だったので、父に連れられて山に登って好きになりました。みんなに山に登ってもらって魅力を知ってもらえれば」

2度目の挑戦で隊員の選考会に合格
新型コロナの感染拡大で三密を避けて楽しめる登山が人気になったことも背景にあるのでしょうか、夏山での登山者の遭難は、ここ2年間で増加傾向にあります。

増加傾向にある登山者の遭難…
道警山岳遭難救助隊 尾崎 雅義 班長:「夏山のシーズンだと熱中症で歩けなくなる事案も多い。ゆとりのある計画を立てて、水よりは経口補水液のような飲み物を持つと良い」
掛端さんら新人隊員は7月6日初めて救助訓練に臨みました。
「ひーけ、ひーけ」
北海道警察 山岳遭難救助隊 掛端 翼 さん(35):「ここにいる人たちみんな若い。でも体力は負けられないですね」
「段差ー、ゆっくり」
初めて 人を運ぶ訓練に足がふらつきます。

懸命に救助訓練に臨みます
北海道警察 山岳遭難救助隊 掛端 翼 さん(35):「自分が遅れを取っているのではないかと焦りは少しはあった。だけど、与えられた任務を年齢に関係なく淡々とこなしたいと思う」
掛端さんら新人の隊員は、夏山訓練のあとは冬山でも訓練を受け2023年から救助隊員の一員となります。