北方領土で“遺体” 発見のロシア人「海辺から5~6m離れた海岸で女性を…」知床事故から2か月
知床沖で観光船が沈没した事故から2か月がたちました。地元では観光客が少しずつ戻ってきた一方、依然として12人が行方不明のままです。
観光船カズワンが沈没した事故は14人が死亡し、12人が依然として行方不明です。
事故発生から2か月…北海道警は6月23日までの3日間、知床半島から根室半島北側にかけて捜索範囲を拡大し、約40人態勢で集中捜索を実施。
しかし、今のところ行方不明者の新たな手掛かりは見つかっていません。

沈没事故したカズワン
帯広市から献花に来た人:「僕が大好きな知床で無念になった方々にお悔やみを言いに来ました」
一方、地元斜里町の役場に設置された献花台にはいまも花を手向ける人が絶えません。
斜里町の議会では23日、事故を受けて基金条例が全会一致で可決。
全国からの寄付金・約1200万円を今回の事故の捜索活動や今後の安全対策、慰霊事業にあてます。

ドミトリー・ソコフさん
千葉県からの観光客:「観光船に乗って降りてきた。すごくきれいでよかった」
事故から2か月が経ちようやく観光客も戻り始めました。
東京からの観光客:「(観光船は)やっと初めて乗れます。(不安は)私はない。運航している人を信頼して信用している」
観光船への乗船を楽しみにする観光客の声も。
これに対し、観光協会は…
知床斜里町観光協会 新村 武志 事務局長:「これから知床観光を少しずつ、何年かかるかわからないが、信頼回復に地域・観光関係者一体となって努めていきたい」
事故後、捜索に加わっていた地元の漁師は今も複雑な心境を抱えていました。
地元の漁師:「少しは気持ちが落ち着いたがまだ見つかっていない人がいるので思いは前と同じです。早く見つかってくれればいい」
今も行方不明の12人…

女性が見つかった現場
ドミトリー・ソコフさん:「(お悔やみ申し上げたい)」
北方領土の国後島で乗員乗客とみられる男女2人の遺体を発見したロシア人の男性が発見当時の様子を話してくれました。
まず、5月6日のことでした…
ドミトリー・ソコフさん:「(海辺から5、6m離れた海岸で女性とみられる遺体を発見した)」「(彼女はブルージーンズと黒いTシャツを着ていて、地面に顔を向けていた)」
その後5月18日、男性を発見します。

男性が見つかった現場
ドミトリー・ソコフさん「(男性の遺体は)石に覆われた海岸で発見した。白骨状態だった。(男性の遺体から)約6~7メートル離れたところに革の財布があった。財布を開けると、中には「ソヤマ」と書かれたプラスチックの銀行のカードなどがあった)」
現在DNA鑑定が進められていて、日露関係者によりますと早ければ来週にも結果が出る可能性があります。
事故発生から2か月。地元では少しずつ観光客が戻り始める中、今も行方不明者の捜索が続きます。