「ロシアとこんな状態だから…」ロシア外務省 北方四島・安全操業協定の“中断”発表 地元に不安広がる
漁業関係者に不安が広がっています。
ロシア外務省は日本の漁船に北方四島周辺の海域での「安全操業」を認める日ロ間の漁業協定を、中断すると発表しました。
「安全操業」は日ロ間にある漁業協定の一つで、海産資源が豊かな北方四島の周辺で、日本の漁船がだ捕されることなくホッケやタコ漁などを行います。
ロシアが権利を主張する海域のため、毎年、漁獲量や漁の期間など操業条件を交渉し、2022年は2130万円の協力金などを支払うことになっています。
ロシア側は、日本が必要な文書の署名を遅らせ協定に基づく支払いを「凍結」していると主張し、日本が支払い義務を果たすまで協定に基づく操業許可を中断すると発表しました。
北海道内の漁業関係者は…。
落石漁協 庄林 満 組合長:「今(ロシアと)このような状態だから影響してくるのではという思いはあった」
漁業関係者:「(安全操業を)何十年もやっているから残念。話し合いで操業できるようにしてほしい」
松野 官房長官は会見でロシア側の発表は遺憾だとして、引き続き協定の下での操業が行われるよう協議していくと述べました。
松野 博一 官房長官:「一方的に協定の履行停止を発表したことは遺憾。引き続き協定のもと操業が行われるようロシア側と協議していく」
安全操業は、9月からホッケ刺し網漁、10月からタコ漁が予定されています。
このまま日ロ関係の冷え込みが続けば、漁に出られない可能性もあるということです。