【独自】桂田社長が海上保安部へ入る “捜査”の手続きか… カズワンが網走港に到着 家族も確認へ
観光船カズワンの沈没事故から35日目。船体が民間の作業船に載せられて27日午後、網走港に到着しました。
観光船カズワンは、作業船の上でブルーシートに覆われた状態で午後2時30ごろ、網走港に着岸しました。強風でブルーシートがあおられ左前方の窓ガラスが見えますが、こちらからは破損しているようには見えません。
夜を徹して行われた引き揚げ作業は、午前3時20分ごろに終わり斜里町沖からおよそ4時間かけて網走港に移動してきました。
今後は船内の水を抜く作業を終えてから陸揚げされる予定です。

建物に入る桂田社長
一方、午後3時ごろ運航会社の桂田精一社長がこの港近くの網走海上保安署に入りました。
証拠品となる船体の差し押さえなど、今後の捜査に関する手続きを行ったとみられています。
なぜ悲惨な事故が起きたのか、今後の船体の捜査が事故の原因究明の大きなカギとなります。

海面に姿を現したカズワン
水深182メートルの海底から吊り上げられ26日午後7時前、海面上にようやく姿を現したカズワン。
潮の流れが速く吊り上げの作業は当初よりも大幅に遅れ約11時間にも及びました。
上空から見た限り大きな損傷は確認できません。
カズワンは作業船「海進」に横付けで固定され、水深が浅いウトロ漁港の沖へ移動しました。
そして26日深夜からカズワンを海進の上に引き揚げる作業が始まりました。
海進の上で固定ロープの取り付けなどを行い、日付が変わった27日午前3時20分ごろ、カズワンの引き揚げが完了しました。

今後陸揚げへ
「海進」は別の船でえい航され午前10時、網走港へ移動を始めました。
カズワンはブルーシートで覆われ台座に固定された状態です。
今月24日、カズワンは移動中に吊り上げていたベルトが切れ再び海底に落下していて27日の移動では作業員が何度も慎重にカズワンの状態を確認していました。
午後2時すぎカズワンは網走港に入港。その後30分ほどかけて接岸しました。
一方、網走海上保安署では、事故を起こした知床遊覧船の桂田精一社長が網走海上保安署を訪れました。カズワンの差し押さえの確認のためとみられています。
カズワンは2日ほどかけて船内の水抜きを行い、網走港に陸揚げされる見通しです。
海上保安庁はカズワンの船体の傷や機関室などを慎重に調べて事故原因の究明にあたります。