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検証「運航会社のずさんな安全管理」と「甘い国のチェック体制」 事故の背景は? 沈没から1か月

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難所と呼ばれる知床の海

 難所といわれる知床の海。引き継ぎがないまま、大勢の命を預かる観光船は操船できないと、この男性は船長の誘いを断りました。

 そこで、桂田社長が2021年、船の運航を任せたのが、2020年夏、知床遊覧船にやってきたばかりの豊田徳幸船長でした。北海道外で水陸両用バスの運転手を務めた経歴がありましたが…。

 2018年に働いていた 元従業員:「すぐに座礁事故を起こして、出港して5分かからない場所で…。そんなところで座礁するの?って場所。みんな心配していた」

 通常3年ほど経験が必要な「船長」を、豊田氏はたった1年で任されていたのです。 
 知床遊覧船のベテランだった男性は、今回の沈没事故の背景をこう話します。

 知床遊覧船に約6年勤めていた 元従業員の男性:「人員不足っていうのが一番だと思う。経験不足とね、船長の。前の体制でやったら絶対起きていない事故だから。社長は『われわれクビにして経費は浮いた』っていう話をしていたっていうから」

ベテラン元従業員は「人員不足と船長の経験不足」が背景と語る

 引継ぎが不十分のまま、ベテランを手放していった知床遊覧船。しかし、事故の原因はそれだけではありません。国の甘いチェック体制も浮き彫りになりました。

 2021年5月と6月に2度の事故を起こし、国交省の特別監査を受けた知床遊覧船。国の指導に対し、改善報告書をまとめ、運航記録簿などを提出していました。しかし…

 立憲民主党 城井 崇 衆院議員:「風速0.5m、波高0.5m、視程5000mという数字がずっと続くんです。自然ってこんなに同じ数字にはならない」

 風速や波の高さなどが10日間連続で同じ値に…。職員11人で確認していたものの見過ごしていました。

風速や波の高さなど10日間連続で同じ値が並ぶ

 斉藤 鉄夫 国交相:「(運行記録簿に)不自然な点があると認識しております。これについては地方運輸局において、事業者へのさらなる確認や指導が十分にできていなかったと認識しており、改善を図る必要がある」

 さらに、2021年10月、道運輸局は知床遊覧船を抜き打ちチェックしています。改善報告書の内容が守られているか確認していましたが…

 斉藤 鉄夫 国交相:「定点連絡を怠っているのを一部確認したが、マルをつけてしまったのは適切ではなかった」

 コースのポイントごとに天候などを知らせなければならない定点連絡。これを知床遊覧船が怠っていたことを国は確認していながら、その場で指導したということでマルをつけていました。

国は定点連絡を怠っているのを確認しながらマルを…

 知床遊覧船は日常的に定点連絡を怠っていた可能性があり、事故当日もしていなかったことがわかっています。

 そして、事故3日前も、国の検査代行機関が船舶検査を行った際、通信エリアが狭い携帯キャリアの使用を許可していました。

 知床遊覧船の異変に気付き、悲劇を防ぐことはできなかったのか。国による規制の厳しい見直しが求められています。

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