【速報】上空から 海面にうっすらカズワンが見える 海底から観光船"つり上げ"完了 沈没から1か月

つり上げられ、うっすらと見えるカズワン(北海道知床半島沖=2022年5月23日午後3時35分ごろ)
北海道知床半島沖で26人を乗せた観光船「KAZU1(カズワン、19トン)」が沈没してから5月23日で1か月。14人が死亡、いまだ12人が行方不明となっています。
海底に沈んだカズワンをつり上げる作業が午後2時8分に始まり、先ほど完了しました。
午後3時20分ごろ、上空のヘリから、海面の少し下にカズワンが確認できます。
早ければ24日にも民間作業船の船上にも引き揚げられる見通しです。
船体の引き揚げに向け、台座を設置するなどの準備作業を進めていた民間の作業船「海進」は、23日朝、カズワンの沈没現場海域で引き揚げ準備を始め、午前7時50分、潜水士を乗せた水中エレベーターが海底に向けて降下しました。
その後午前8時53分、水中エレベーターから潜水士が降りて飽和潜水による作業が開始され、午後1時4分に終了。
午後2時8分につり上げ作業を開始しました。
海面からうっすらと確認できたカズワンの船体。午後4時20分、海進は斜里沖に向かって航行を開始しました。
船体は水深約20メートルの海面近くまでつり上げられ、この後、斜里沖までえい航し、翌24日には船体を作業船「海進」の上に引き揚げる見通しです。

つり上げられ、うっすらと見えるカズワン(北海道知床半島沖=2022年5月23日午後3時20分ごろ)
第一管区海上保安本部によりますと、23日は、現場海域の海上からは海保、海自、北海道警の船舶9隻が捜索を続け、国後島周辺海域では海保の巡視船「つがる」と「れぶん」が捜索を続けています。
上空からは、23日は6フライト予定されています。
また、北海道警は、羅臼側の海岸線を中心に陸上からの捜索を続けています。
カズワンの船体に大きな損傷は見当たらないとのことで、引き揚げた船体を詳しく調べ、エンジンが停止し、沈んだ原因について調べる方針です。
(KAZU1の「ワン」は正式にはローマ数字)