【速報】知床観光船沈没から1か月 海底の観光船「カズワン」引き揚げ作業が再開 24日にも海進の船上へ

カズワン引き揚げの準備をする海進の作業員(北海道網走港=2022年5月22日午前)
北海道知床半島沖で26人を乗せた観光船「KAZU1(カズワン、19トン)」が沈没してから5月23日で1か月。14人が死亡、いまだ12人が行方不明となっています。
海底に沈んだカズワンをつり上げる作業が23日朝、再開されました。早ければ24日にも民間作業船の船上にも引き揚げられる見通しです。
船体の引き揚げに向け、台座を設置するなどの準備作業を進めていた民間の作業船「海進」は、23日朝、カズワンの沈没現場海域で引き揚げ準備を始め、午前7時50分、潜水士を乗せた水中エレベーターが海底に向けて降下しました。
その後、午前8時53分、水中エレベーターから潜水士が降りて飽和潜水による作業が開始されました。
23日中にも海面近くまで船体をつり上げて、翌24日には船体を作業船「海進」の上に引き揚げる見通しです。

海底のカズワン(提供:第一管区海上保安本部 撮影:ROVはくよう)
海進は5月22日、深さ約115メートル地点に沈没したカズワンの引き揚げ作業を始める予定でしたが、風が強かったため作業を中断していました。
第一管区海上保安本部によりますと、カズワンの船体に大きな損傷は見当たらないとのことで、引き揚げた船体を詳しく調べ、エンジンが停止し、沈んだ原因について調べる方針です。
(KAZU1の「ワン」は正式にはローマ数字)