【速報】知床半島東側"羅臼側の海岸線"沿って約70キロ 北海道警が徒歩で捜索開始 クマスプレー持参

徒歩での海岸線捜索を開始した北海道警(北海道標津町=2022年5月16日昼ごろ)
北海道知床半島沖で26人を乗せた観光船「KAZU1(カズワン、19トン)」が沈没した事故で、北海道警が5月16日午後、知床半島の羅臼側の海岸線を徒歩で捜索しました。
北海道警によりますと、道警釧路方面本部の13人が16日午後、沈没したカズワンの知床半島を挟んで反対側、羅臼側の海岸線で捜索を開始しました。
捜索は、北海道標津町を出発して、9人が3か所に分かれて、1組あたり海岸線の約20~25キロ、3組で計約70キロを4日間かけて、徒歩で捜索します。またほかの4人も双眼鏡など広範囲の捜索をします。
ヒグマが生息する地域が近いため、徒歩での捜索では、クマ鈴やクマスプレーを持参しているということです。
羅臼町から知床半島方面の捜索はすでに終えているということです。
北海道警の古村対策官は、「家族の思いに応えるべく、万全を期してやっていきたい」と話しています。
乗客乗員26人のうち、これまで14人が見つかり死亡が確認されていますが、うち3人は、4月28日、沈没現場から知床半島を挟んで反対側の羅臼沖で見つかっています。
残る12人はいまだ行方不明です。
第一管区海上保安本部によりますと、5月16日は、知床半島沖を含めた現場海域では、海保、海自、北海道警の船舶8隻が海上からの捜索を続けています。
また、海保の巡視船「えりも」と「さがみ」の2隻が国後島周辺海域での捜索を続けています。
水深約115メートルの海底に沈んでいるカズワンについて、水圧に体を慣らして潜る「飽和潜水」による捜索をする特殊な装置を積んだ民間の作業船「海進」は、けん引する「早潮丸」とともに、16日午前、北海道の枝幸沖を順調に航行していて、17日にも現場海域に到着する見通しです。
(KAZU1の「ワン」は正式にはローマ数字)