"乗客"か 青ジーパン 黒トップス 袖なしブラウス…国後島の海岸 女性遺体見つかる DNA鑑定を協議
北海道知床半島沖で26人を乗せた観光船「KAZU1(カズワン、19トン)」が沈没した事故から21日目。
沈没した観光船の行方不明者なのでしょうか。北方領土の国後島の海岸で女性の遺体が見つかっていたことがわかり、海上保安庁などは行方不明者の可能性があるとみて、ロシア側に情報提供を求めています。
海上保安庁などによりますと、女性の遺体が発見されたのは国後島の西側の海岸で、5月6日に見つかったとロシア側から連絡がありました。
国籍などは不明で、身元の特定につながるものは見つかっておらず、国後島の病院の安置所に運ばれました。
ロシアの捜査当局などによりますと、遺体は一部白骨化していて、青のジーンズ黒のトップスのほか、日本ブランドの、ライトベージュの袖なしブラウスを身に着けていたということです。
政府は、行方不明者の可能性もあるとみて、外交ルートを通じロシア側に情報提供を求めるとともに、DNA鑑定による身元確認についてもロシア側と協議しています。

海底のカズワン(提供:第一管区海上保安本部 撮影:ROVはくよう)
今回の事故では、見つかった14人のうち子どもを含む4人が羅臼側の国後島に近い海域で発見されています。
当時、周辺では北西からの風が強く、知床岬から国後島がある東側に向けて海流が流れていたとみられています。
水難学会 斎藤 秀俊 会長:「体が海面より上に出ていると、船の帆みたいな感じになる。風の影響を受けて流されたとすると、国後島まで漂着してもおかしくない」
こうした状況などを受け、来週から北海道警が羅臼側の沿岸を重点的に捜索することになりました。
約10人態勢で羅臼町から野付半島にかけての海岸線を数日にわたり捜索する予定です。
残る不明者は一体どこに…。海保などは引き続き海上や海中での捜索を続けています。
(KAZU1の「ワン」は正式にはローマ数字)