道産甘エビ 約2倍に価格急上昇 なぜ? マダラ"空前の豊漁"誘因か 外国産も品薄 見通し甘くない
今、北海道産の甘エビの価格が高騰しています。さらに外国産の甘エビも品薄の状態に…。何が原因なのでしょうか?
ぷりっぷりの甘エビ。名前の通り、甘さが口の中いっぱいに広がります。
北海道の甘エビは3月から5月が旬の季節。しかし、2022年は異変が起きています。

3月~5月が旬の甘エビ
札幌市内のスーパーでは、北海道産の甘エビが100グラム約400円でした。
買い物客:「高くなっているわね。いつもより高いよね」
買い物客:「高いよね、なぜか知らないけど」
買い物客:「2021年は(100グラム)200円前後で売れる商品はたくさんありました」
この店での価格は、2021年の約2倍に跳ね上がっていました!
急激な値上がりは、なぜ起きたのでしょうか。
中田 和樹 記者:「北海道羽幌町の鮮魚店です。こちらに置いてあるのはボタンエビ。しかし、甘エビの姿は見当たりません」

甘エビの姿は見当たらず…
日本海に面した道北の羽幌町。日本有数の甘エビの漁獲量を誇る町ですが、2022年はかつてない不漁に見舞われていました。
不漁の影響で鮮魚店ではこの日、甘エビの入荷はありませんでした。
入荷できた日でも1日3パックほどしか入ってこないといいます。
北のにしん屋さん 下山 茜さん:「例年の10分の1ぐらい。私、この店に10年ぐらいいるんですが、ここまで心配したのは初めて」
例年、エビかご漁が解禁となる春先は、最も水揚げの多い時期なのですが…。
北のにしん屋さん 下山 茜さん:「市場にも3箱くらいという状態。そうすると欲しい人たちで値段がどんどん上がってしまう。(Q.1キロあたりだと去年に比べて?)3倍は違うかもしれない」
その影響は、羽幌町の名物どんぶりにも及んでいました。

名物どんぶりにも影響
地元の食堂では、これまでエビ丼にすべて甘エビをのせていましたが…。
北のにしん屋さん 下山 茜さん:「今年は甘エビをのせられない日があったり、のせても半分だけ。(残りの半分は)シマエビやボタンエビをのせています。土日や連休に来てくれるお客さんに出せないのは申し訳ないのですが」
なぜ、甘エビは深刻な不漁に陥っているのでしょうか。
専門家の見解は?
道立総合研究機構 中央水産試験場 山口 浩志 研究主幹:「マイワシが死んで、エビが籠(かご)の中に入らないというのが有力な原因のではないか。今年の冬に日本海各地でマイワシが打ち上がった。酸欠状態になったことや急激に水温が冷たくなったことが影響している」