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「船首が30度傾いている」船長から受信…"無線アンテナ"強風で壊れたまま放置 知床観光船遭難

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 消息を絶った知床の観光船「KAZU1」(カズワン)から、船の位置を知らせるGPSが取り外されていたことが分かりました。

 市原 璃音 記者:「斜里町ウトロ港です。波は穏やかだが午後から荒れるということで捜索の漁船はきょうは出ていません」

 4月27日は海上保安庁のダイバー5人が潜水しましたが、強風のため約20分間でダイバーによる捜索は終了しています。

 捜索する海域は徐々に広げていますが、現在のところ日ロ中間ラインは超えてはいません。今後は水中ドローンなども使い、深い場所を捜索する方針です。

 漁師:「波はきょうも高くなる。このあと午後から」

 別な漁師:「きのうの段階で(捜索に出ないのは)決まっていた。見つけてあげたいのはやまやまだけど、そううまくいかない。捜索範囲が限られるので難しい」

 海上保安庁は高精度のソナーを完備している測量船「天洋」を現場に向かわせています。

重い足どり… 家族 遺体安置所へ

知床沖に到着するのは4月28日以降

 天洋は4月26日東京を出発、知床沖に到着するのは4月28日以降になる見通しです。

 中田 和樹 記者:「遺族と見られる方が重い足取りで遺体安置所へと入っていきます」

 斜里町によりますと、遺体が安置されているB&G海洋センターでは午前6時ごろ福岡県の乗客1人が、午前9時30分ごろには佐賀県の乗客2人の遺体が車に移され、家族とともに出発しました。

 運航会社「知床遊覧船」の6年前の写真と現在の様子です。

GPS取り付け…海保が指導 後日確認予定

3カ月前に壊れ放置されていた"無線アンテナ"

 元従業員によりますと3か月前、無線のアンテナが強風で壊れ、そのまま放置されていました。

 そのため事故直前のKAZU1からの無線は別の観光船運航会社が受信していたのです。

 関係者による船長からの通信内容です。

 午後1時13分。

「今カシュニの滝だけど戻るのが遅れます」

 午後1時18分。

 「船首が浸水している」

 そして午後2時ごろ…。

 「船首が30度傾いている」

 遭難事故の2日前、4月21日には地元の観光船協議会が海難防止講習会を開き、海保がカズワンの状態を点検。

 その際、船の位置が分かる「GPSプロッター」と呼ばれる機器が取り外されていたことが分かりました。

 光洋丸 中田 祐介 船長:「現在地を把握するもの。水深や地形を確認できる。安全に航行するためにはあった方がいい」

 知床遊覧船は「整備のために取り外している」と説明したということです。

 海上保安庁は取り付けするように指導し後日確認する予定でしたが、その前に遭難事故が起きてしまいました。

 GPSプロッターが事故当日に取り付けられていたかは分かっていません。

 海難防止講習会にはKAZU1の船長と乗組員も参加していました。

(KAZU 1の「ワン」は正式にはローマ数字)

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