北海道に、ユーがいる。|北海道文化放送 北海道に、ユーがいる。|北海道文化放送


MENU CLOSE
検索

見過ごされた?船体の"亀裂" 「異常なしは考えにくい」 観光船遭難で専門家指摘 気象確認は海の鉄則

事件・事故 社会 友だち追加

 「KAZU1」はなぜ遭難したのでしょうか。

 海難事故に詳しい東京海洋大学の田村祐司准教授に伺います。

 Q:船体の亀裂が、事故の引き金となった"浸水"の原因となったと考えられるのか?

 東京海洋大学 田村 祐司 准教授:「浸水によって船が沈没したというのは事実だと思うので、その原因の一つとして、この亀裂から水が侵入したということは考えられる」

 Q:船首から2メートルほどの場所に入った亀裂のような傷。どう考える?

 東京海洋大学 田村 祐司 准教授:「別の会社の方が見て、10センチの"傷"があって、そこから水が出ていたという証言をしていたが、その"傷"がこれなのかもしれないが、傷のある状態で運航したというのは、ちょっと考えにくいことだと思う」

「船舶検査で許可されたとは考えにくい」

 Q:事故の3日前に検査を受けて、異常なしという結果だった。船舶検査というのは何を検査するのか?

 東京海洋大学 田村 祐司 准教授:「船舶検査は船が安全に運航できることを検査するための検査ですので、こういうような状況で許可されたというのは考えにくい」

 Q:亀裂が入っていても大丈夫と判断されたか、見落とされた可能性も考えられるのか?

 東京海洋大学 田村 祐司 准教授:「はっきりと断言できないが、この状態で検査が通ったというのは考えにくいことだと思う」

Q:「異常なし」と判断されたことが、大きな問題となりそうだということですね。

「気象状況確認は海の"鉄則"」

 Q:当日は強風や波浪の注意報が出されていて、他の観光船の乗組員が出港しないよう勧めていた。出航の判断についてはどう考える?

 東京海洋大学 田村 祐司 准教授:「マリンスポーツや漁業は"海象"、気象状況を確認したうえで、それに合わせて活動するか、止めるかを判断するのが鉄則。山などのアウトドアも同じだが、より海では、しっかり守るということが当然。今回、気象状況が悪くなるということがはっきり分かっていて、実際に風も出てきて、波も高くなって、実際に他の漁師も引き返してきた。ほかの遊漁船の会社は最初から出なかった。船の出港時に「出ない方がいい」とアドバイスをされたということなので、今回は行くべきではなかったと思っている」

「海のことを熟知していないとやるべきではない」

 Q:運航会社では乗組員が大幅に入れ替わった。経験不足との指摘もあるが、体制についてはどう見ているか?

 東京海洋大学 田村 祐司 准教授:「知床の岸壁でクマを見るとか、その時の自然環境を観察するために近付くのはいいんですけれども、その時に岩場が多い場所なので、どこに岩場があるかなどを含め、海のことを熟知していないと、知床で観光船の運航をするべきではないと思うので、新しい会社となったことで、そこが十分に理解されていたか、ということ。非常に気になるところです」

  • みんテレ