「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」札幌市で開催へ 謎多き歴史的傑作「窓辺で手紙を読む女」も展示
17世紀のオランダの画家 フェルメールの絵画展が4月22日から札幌市で始まります。
隠されていたキューピッドが姿を現した「窓辺で手紙を読む女」も展示されます。
ヨハネス・フェルメール初期の作品「窓辺で手紙を読む女」

フェルメール初期作品「窓辺で手紙を読む女」
2021年、壁の中からキューピッドが姿を現しました。
ドイツ・ドレスデン国立古典絵画館 エリザベス・シュリージンガーさん:「絵画の世界に大きな意味」
誰が、いつ、何のためにキューピッドを隠したのか?
謎が多い歴史的傑作が修復作業のあと、初めて日本に上陸です。
4月22日から道立近代美術館で開かれる「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」
4月21日開会式が開かれました。
絵画展でひときわ注目されるのはフェルメールの初期の作品「窓辺で手紙を読む女」です。
ドイツ・ドレスデン国立古典絵画館 エリザベス・シュリージンガーさん:「1970年代にX線でキューピッドの存在が分かりました」
この作品を所蔵するドイツのドレスデン国立古典絵画館は、4年前上塗りされた部分を取り除くことを決め2021年、ようやく隠されていたキューピッドが姿を現しました。
ドイツ・ドレスデン国立古典絵画館 エリザベス・シュリージンガーさん:「キューピッドを初めて見たとき、状態の良さにとても驚きました。この修復作業は、絵画の世界に大きな意味を持ちます」
約300年前に塗りつぶされたキューピッド。

約300年前に塗りつぶされたキューピッド
女性の読んでいる手紙がラブレターだったと想像させます。
そしてキューピッドの足元には…2つの仮面。
ドイツ・ドレスデン国立古典絵画館 エリザベス・シュリージンガーさん:「フェルメールは真の愛は正直で、ウソがないと告げています。キューピッドの足元の2つの仮面からそれが読みとれます」
「仮面」が意味するものは「隠匿」や「欺瞞」です。