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出漁まだ…ロシア産サケどうなる? 異例の日ロ交渉遅れ 「全然見通し立たない」 北海道で不安広がる

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 ロシアに制裁をかすなか行われている、異例のサケ・マス漁業交渉。難航も予想されていて食卓への影響が懸念されています。

 例年4月10日に解禁されるサケ・マス流し網漁。「トキシラズ」と呼ばれる脂がのったサケが取れることでも知られます。

 田中 うた乃 記者:「例年であればすでに出漁しているはずのサケマス船ですが、今は陸に揚がったままになっています」

 しかし、ロシアとの交渉が始まらず、船を出すことができずにいました

 漁業関係者:「(サケ・マスは)今年はどうなるか全然見通しが立たない」

 根室沖など太平洋側の日本の排他的経済水域で行われるサケ・マスの流し網漁。サケの多くはロシアの川で生まれて海に来ます。 

 国連海洋法条約では生まれた川のある国が利益を持つため、日本はロシアと交渉して漁獲量を決め、漁業協力費を払ってきました。

ロシアと交渉して漁獲量を決める

 日本とロシアの関係が冷え込むなか交渉は遅れ、4月11日から始まりました。

 漁業関係者:「交渉してくれれば助かる。根室にとって大事なことだから」

 しかし、難航が予想され最悪の場合、決裂する可能性もあります。

 札幌市手稲区のスーパーです。扱うサケの約8割がロシア産です。

 客:「サーモンが高くなるのかなとか。まだそんなに影響感じていないけど、これからなのかな」

 客:「12月に飯寿司を漬ける、ここで買って。手に入らなくなるかも…」

 現在は、2021年に取れたサケを扱っています。

 例年は9月ごろから今シーズン水揚げされたものが店頭に並びますが、漁が予定通りに行われなければ影響は避けられません。

 吉本水産 吉本 龍真 会長:「あと半年もつかどうか…搬入がなければ。その間に調達できればいいけど。(今年分が)もしなくなると、新しいものが入るかどうかわかっていないので、なくなると値段が上がったり食べられなくなるので、紅サケ道民になじみがあるので寂しい」

 今後、ロシア産が入ってこなくなると、ノルウェー産、チリ産などで対応することになりますが、値上げは避けられません。

 さらに日本とロシアの交渉はサケ・マスだけではありません。

 北方領土・歯舞群島の貝殻島周辺で行うコンブ漁も毎年、交渉で条件を決めてきました。

 今回決裂すればコンブ漁への影響も避けられません。

 サケマス漁の最盛期は4月下旬。それまでに妥結できるのか不安が広がります。

専門家は「決裂する可能性も」

 水産政策に詳しい北海学園大学の浜田武士教授は、今度の日ロ交渉の見通しについて、「日本側が持ち掛けてロシア側が了承した交渉なので、前向きに進むのではないか」とする一方、「交渉の長期化により漁期が短くなる。また、日本側はロシア側に支払う協力費の引き下げを交渉するが、ロシア側が受け入れなければ決裂する可能性も。また、ロシア側は、経済制裁をしている日本を「非友好国」とし、日本漁船のチェックが厳しくなることも考えられる」と話しています。

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