"防犯協会"名乗る男の電話きっかけで「逮捕される」ことに…80代女性5000万円被害 3年後に気づく

詐欺事件を捜査する北海道警帯広署
防犯協会や災害支援公社の職員を名乗る男らからの電話をきっかけに、80代の女性が約5000万円をだまし取られる被害にあっていたことがわかり、警察が架空料金請求詐欺事件として捜査しています。
2019年12月ごろ、北海道帯広市に住む80代の女性の自宅に、「防犯協会」の職員の「サトウ」と名乗る男から「個人情報が流出している。削除するには代わりの人が必要」と電話がかかってきました。
その後、「災害支援公社」の職員「ムラカミ」と名乗る男から電話がかかってきて、「代わりの人」が見つかったことと、その人物の電話番号と6ケタの番号を教えられました。
女性が「代わりの人」の「カイバラ」と名乗る男に電話をかけたところ、男から「災害支援公社」の職員を名乗る男から教えられた6ケタの番号を教えるよう求められ伝えました。
さらにその後、「災害支援公社」職員を名乗る男から電話がかかってきて、「代わりの人」に番号を伝えたことを話すと「どうして番号を教えた。逮捕されることになる」などと言われたということです。
女性は逮捕を免れるための費用として、2020年2月までに現金1000万円を段ボールに詰め、宅配便で5回に分けて計5000万円を指示された東京や大阪の住所に送り、だまし取られました。
2022年1月に、報道で同様の手口の詐欺事件があったことを知った女性が娘に相談し、被害が発覚しました。
警察は、架空料金請求詐欺事件として捜査するとともに、同様の手口の被害が増えていることから、「防犯協会では『個人情報が流出している』などという電話をかけていない。宅配便でお金を送れと言われたら詐欺」として注意を呼び掛けています。