ウニやイクラの高騰続くが…いま食べるべき「お得な海の幸」 漁が回復“シャコ”に季節外れの“ニシン”
赤潮や温暖化の影響で、ウニやサケなど北海道を代表する魚介類の不漁が続いています。一方、豊漁で味も抜群なものも。
いまお得な海の幸は一体何なんでしょうか?
新鮮な魚介類が並ぶ北海道小樽市の水産卸売市場。
ひときわ仲卸業者の注目を浴びているのがシャコです。

大振りで身がしまっておいしいと評判のシャコ
大振りで身が締まっておいしいと評判ですが、2020年は不漁で例年の半分ほどしか取れませんでした。2021年は…。
仲卸業者:「少し取れるようになってきた。『しゃこ祭り』はないが、身も良くなってきた」
毎年11月に行われる「小樽しゃこ祭り」はコロナ禍で中止となりましたが、すでに2020年より約1000kg多い水揚げがあり、価格も1割ほど安くなっています。
小樽市の「阿蘇鮮魚店」では10匹で1200~1500円で販売しています。

2020年と比べ1割ほど安い「トロニシン」
来店客:「シャコを目当てに来た。年中食べたいし、おいしい」
阿蘇鮮魚店 阿蘇 裕文さん:「メスも卵が入ってきたので、いまが一番おいしい」
小樽市内の寿司店「魚真」でも、地元の味覚の回復に期待を寄せています。
魚真 鈴木 強さん:「小樽市のシャコは身が厚く、甘みが強いのが特徴。最近は全国からシャコの問い合わせが来る」
北海道の海は厳しい状況が続いています。
太平洋側の赤潮でウニが大打撃。価格は2020年に比べ大幅に高くなっています。
秋サケも不漁で、イクラは2020年の倍近くの値段です。
そんな中、季節外れの豊漁に沸く魚も。
港町市場 越智 孝博 店長:「こちらがトロニシンになります」

季節外れの大漁「秋ニシン」
北海道増毛町で毎日水揚げされた海産物を販売する札幌市白石区の鮮魚店「港町市場」では、10月末からニシンを店頭に並べました。
ニシンといえば旬の季節は…。
来店客:「春のイメージ。でも、煮つけにしたらおいしかった」
来店客:「今の時期のニシンは身が締まって、煮つけや刺し身が食べやすい」
店では秋ニシンを新たなブランドにしたいと期待しています。
港町市場 越智 孝博 店長:「卵を持っていない分身の締まりも良く、脂も乗っている。トロニシンとして販売している」
1匹200円台と、春ニシンより2割ほど安くなっています。
この秋ニシンを看板メニューにしようという飲食店も。
増毛漁港直送 遠藤水産 JR琴似駅前店 村椿 裕太 店長:「この時期に脂がのっているニシンを食べられることに驚いている」
札幌市西区の居酒屋「増毛漁港直送 遠藤水産 JR琴似駅前店」では、11月7日から定番のニシンの塩焼きや刺し身、寿司などをメニューに加えました。

トロニシンを使った増毛 遠藤水産の看板メニュー
来店客:「確かに脂がのっている。うまいね」
来店客:「秋のニシンは食べたことがない。秋にニシンは取れないというイメージ」
漁が回復した小樽市のシャコ。
季節外れの増毛町のニシン。
安くておいしい海の幸に注目です。