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「弾丸が建物に到達しないと判断」「安全ではなかった」クマ駆除の危険性巡り対立 猟銃許可取り消し訴訟

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入廷する原告の池上治男さん(札幌地裁、2021年10月1日)

 北海道砂川市で2018年8月、市の要請を受けクマを駆除した猟友会のハンターの男性が、建物に向けて発砲したとして所持許可を取り消されたのは不当だとして、北海道に処分の取り消しを求めている裁判が10月1日行われ、証人尋問で当時の状況を巡り現場にいた4人が証言しました。

 訴状などによりますと、北海道猟友会砂川支部長のハンター池上治男さん(72)は2018年8月、市の要請を受け、農政課の職員や砂川署の警察官立ち合いのもと、子グマ1頭を猟銃で駆除しましたが、2019年4月に「建物に弾丸が届く恐れのある発砲だった」として、北海道公安委員会から猟銃の所持許可を取り消されました。

 裁判で池上さんは北海道を相手に処分の取り消しを求め提訴し、2020年7月の初弁論で池上さんは「現場の警察官も問題ないと打合せし、適正な手続きをしてヒグマを駆除した」と主張。北海道は請求棄却を求めていました。

証人尋問を行った札幌地裁

 10月1日に行われた2回目の裁判では、当時現場にいた池上さんをはじめ、市の職員や警察官、別の男性ハンター計4人への証人尋問が行われ、クマの後方にあった斜面が弾丸を遮るいわゆる"バックストップ"にあたり発砲に適した場所だったか、発砲の判断時の状況などを証言しました。

 原告側の証人で、池上さんにヒグマの駆除を要請した砂川市農政課の職員は当時のやりとりについて、「子グマなので駆除しなくていいのではないか」と話した池上さんに対し、「住民が不安がっているので駆除してほしい」と依頼した状況を説明し、「その場に警察官も立ち会っていた」と証言。さらに「警察官と一緒に付近住民に避難するよう呼び掛けた」と警察官も駆除を認識していた旨を話しました。

 また現場では「弾丸が当たるとは感じなかった」と周辺の安全性を主張しました。

 原告の池上さんは、発砲した際クマの後方に弾丸を遮る"バックストップ"があったかについて「斜面は8メートルの高低差があり、発砲の現場から上の方は住宅の屋根しか見えず、弾丸が建物に到達することはないと判断した」と証言。クマまでは16メートルあまりの至近距離で外すことはあり得ず、「発砲前に周囲の安全を確認した」と主張しました。

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