"宣言解除の夜" 旭川&釧路市で徐々に活気 飲食店からにじむ期待「農業・漁業・酒屋…幅広い支援を」
緊急事態宣言が解除された北海道。札幌市では飲食店の「時短要請」が続きますが、その他の地域では期待と今後への要望の声もあがっています。旭川市と釧路市からの報告です。
【報告:中田 和樹 記者】
旭川駅前の「買物公園」です。緊急事態宣言が解除され、さらに金曜日ということもあり前日と比べ人通りが多い印象です。
居酒屋「焼蛤Bar 一途屋」にお邪魔します。
旭川市では10月1日から会食の人数を原則4人以内とした上で、飲食店は酒類を提供し、時間の制限なく営業できるようになりました。
この店も8月20日から休業していましたが、10月1日から再開。午後6時に開店し、予約も入っています。

「葛藤と我慢の2か月だった」と語る店主
店主の横山和弘さんにお話を伺います。
Q.1か月以上の休業を経ての営業再開をどう感じますか?
焼蛤Bar 一途屋 横山 和弘さん:「商売と感染リスクを天秤にかけながら、葛藤と我慢を続けてきた2か月だった。ようやく雪解けかな。そろそろ雪降る時期ですが…」
Q.1か月以上に及ぶ休業期間はどのようにして生計を?
焼蛤Bar 一途屋 横山 和弘さん:「スタッフの雇用確保をしなければならず、雇用調整助成金を活用した。自分たちの生活は時短や休業の協力金、預貯金も取り崩して何とかやりくりしてきた」
Q.いま政治や行政に最も求めたいことは?
焼蛤Bar 一途屋 横山 和弘さん:「飲食店や観光関係が大きな打撃を受けたのはもちろんですが、取引している農家や漁師さん、我々を支えてくれている酒屋さんや水産会社など、広く支えられるようにバランスのとれた政策を期待している」

炉端焼きも客足「5割減」…少しずつ回復へ
【報告:田中 うた乃 記者】
釧路市中心部にある「岸壁炉ばた」です。夕日が見える観光スポットとして有名な幣舞橋があり、景色を楽しむことができる場所です。
店内には緊急事態宣言が解除初日ということで、お客さんが10組ほど入っています。
釧路といえばサンマ。このお店では地元でとれた新鮮な海産物を炭火で焼いて食べることができます。
以前、店には観光客が大勢訪れていましたがコロナの影響で客が減り、売り上げは5割ほど減ったということです。
釧路市ではコロナ前から観光客は約6割も減り、街は大打撃を受けました。店では1日から午後9時までの通常営業に戻し消毒や換気などのコロナ対策をしています。
兵庫県からの観光客は、「感染対策を注意しながら旅を楽しんでいます」と話し、緊急事態宣言が開け釧路市は少しずつ活気を取り戻しているように感じます。