野菜高騰 ジャガイモ“5割高” タマネギ“3割高”…食欲の秋「鍋物」増える季節 今後の値動きは
食欲の秋ですが、野菜が高いと感じている方も多いのではないでしょうか。例年より5割も値上がりしているものもあります。
鍋物など需要が増える季節、この先いったいどうなるのでしょうか?
生鮮食料品が安いと人気の、札幌市手稲区のスーパー「キテネ食品館」で異変が起きています。
丸一泉商店 田中 秀敏さん:「干ばつの影響でジャガイモが大きく育っていない。5割くらい高い」
ジャガイモは1kg214円と例年の5割高。タマネギも1kg117円と3割ほど高くなっています。いずれも干ばつの影響で、小さいものが多くなっているといいます。

ジャガイモは例年の5割高
さらに、これからの季節、鍋物に欠かせないハクサイも高値が続きました。
丸一泉商店 田中 秀敏さん:「市場の中にものが全然なかったから、店頭も極端に言えば欠品」

丸一泉商店 田中 秀敏さん
ハクサイの価格は7月下旬から上がり始め、9月中旬には2020年を大きく上回り、3割から4割も高くなりました。

ハクサイの値段が高騰
原因は夏の「干ばつ」と、主な産地の長野県での「ひょう」の被害でした。
少しずつ北海道産のものが出回り、価格も落ち着いてきましたが小ぶりです。
こちらのスーパーでも半玉181円だったものが117円になりました。また、おでんに欠かせないダイコンも1本117円と価格は落ち着いています。

半玉181円だったものが117円に
札幌市豊平区の農業専門学校「八紘学園」を訪ねました。こちらでは約40種類の野菜や果物を生産し、販売も行っています。

「八紘学園」約40種類の野菜や果物を生産し販売
野菜の出来について、2021年は農家にとって試練の年だと言います。
八紘学園 荒井 一成さん:「北海道から秋に野菜が消えると聞いたりしています」

八紘学園 荒井 一成さん
高騰しているジャガイモやタマネギの出来を聞いてみると…。
八紘学園 荒井 一成さん:「ちょっと玉が小さい。例年の3分の1までとはいかないけれど、それに近いくらい少ない」
いつもの年では売り物にはならない規格外のものでも、販売しなければならない状況です。

規格外のものでも販売することに
収穫はおおむね終わっているので、これ以上の量を見込めないといいます。
一方で、これから本格的な収穫時期を迎えるハクサイやダイコンは…。
八紘学園 荒井 一成さん:「適度に雨は降っているのでそんなに悪い状態ではない。このまま順調に行ってくれれば」

ハクサイやダイコンは手ごろな値段になりそう
ジャガイモやタマネギは高値が続きそうですが、ハクサイやダイコンは手ごろな値段になりそう。
料理にも工夫が必要なようです。