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北方領土に滑走路や道路…"輸送インフラ"開発加速へ ロシア極東トップ投資誘致に「免税特区では不十分」

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北方領土の輸送インフラ開発加速化の方針を示したトルトネフ副首相(ロシア極東連邦管区大統領公式ホームページより)

 ロシア極東の大統領全権代表を務めるトルトネフ副首相が9月6日、北方領土の滑走路や道路の開発を加速化させる考えを示しました。

 これは極東開発などがテーマの国際会議「東方経済フォーラム」の総括会見で9月6日に述べたものです。

 トルトネフ副首相は「免税特別区の創設だけでは十分ではない。投資を呼び込むためには、輸送インフラを考える必要がある」と発言。択後島と国後島の輸送インフラ(滑走路や道路)の整備が不十分とし、今後、建設を進める考えです。

 また「クリール諸島(北方領土と千島列島)には実質的にエネルギーがない。経済成長を確実にできない」とも話しました。投資を集めるため、ロシアが北方領土で進めているディーゼル燃料からLNG(液化天然ガス)への転換も強化する方針を示唆しました。

 北方領土をめぐっては、プーチン大統領が9月3日、「免税特区」の創設を打ち出しました。日本の法人税に当たる企業利潤税や持ち込む機材の関税も特区期間中の10年免除するとし、日本を含む海外資本の投資を促そうとしています。

 トルトネフ副首相の発言は、9月19日の下院選を前に経済が低迷している極東住民の不満払しょくを狙ったものとみられます。ただ、政府の極東担当高官がプーチン大統領の表明前日に「免税期間は20年」と言及。直前までロシア政権内で制度案が固まっていなかったことも露呈しました。

 また、プーチン大統領の表明直後、経済界が特区への出張費なども政府負担とするよう提案しましたが、シルアノフ財務相は反対。税収減少による財政悪化を危ぐし、コロナ禍での国内経済悪化で舵を切りきれないロシアの台所事情も浮き彫りとなりました。

 ロシアの北方領土への免税特区構想が今後、二転三転する可能性もありますが、日本と進める共同経済活動の協議や領土交渉の見通しも不透明になってきています。

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