「モデルナでもいいから…」ファイザー供給不足で予約変更要求に現場"困惑" ワクチン接種に急ブレーキ
ワクチン接種に急ブレーキです。札幌市は7月13日、国からのワクチン供給量が削減されることを受け、個別接種を行う医療機関に7月16日から25日までの間、配送を停止し、すでに受付けた予約の変更を求めるとしました。
札幌市保健福祉局 柏原 理 ワクチン接種担当部長:「在庫量以上に接種できないので、予約変更やキャンセルの対応をお願いせざるを得ない」
札幌市は8月以降に国から供給されるファイザー製ワクチンが想定より大幅に減ったため、7月16日から25日までの間、個別接種を行う約720の医療機関へのワクチンの供給を見合わせます。

「個別接種」の医療機関へのワクチン配送を一時ストップ
26日以降は医療機関の実績をもとに、発注数に上限を設ける方針です。
このためワクチンが不足する医療機関に対しては、26日以降に予約の変更やキャンセルをするよう求めました。
予約を変更する場合、接種が1回目の人には「モデルナ製を使う集団接種会場」を案内し、2回目の人には16日から予約を受け付ける「ファイザー製の集団接種会場」を案内するとしています。
市はワクチンの必要量の確保に努めるとしていますが、10月以降の供給量は不明だということです。

少なくとも30万回分減少する見通しで予約変更も必要に
札幌市ではファイザー社製のワクチンの供給不足がさらに明らかになりました。
7月16日~25日 :希望の3分の1の「113箱」
8月 2日~9月30日:さらに1割減「103箱」(2週間ごと)
少なくとも30万回分減少する見込みで、計画見直しを余儀なくされました。「個別接種」を進めている市内の医療機関へ以下の対応をすることにしました。
7月16日~25日 :配送なし
7月26日~9月30日:発注数に上限を設定
不足する場合は、予約の変更やキャンセルを求めています。
この状況をとよひら公園内科クリニックの藤本晶子院長は、「入ってくる数がわからないと予約を入れられない。まだ65歳以上の接種を終えてなく、少し数を増やそうとしたばかりだった」としたうえで、「かかりつけ医での接種を求めて、集団接種会場を広げてワクチン不足になった。『若いから大丈夫』ではなく『モデルナ社製でもいいから下さい』と言いたい」と困惑した心境を語りました。
札幌市は予約変更で「集団接種会場」へ案内することも示していますが、藤本院長は「かかりつけ医にかかっている患者は何らかの疾患がある。集団接種会場への不安を口にする人もいる」としています。