"2回接種後"に発熱・頭痛・けん怠感を訴える声…ワクチン接種の副反応 医師「重症化予防の有効性」指摘
65歳以上の高齢者へのワクチン接種が進んでいます。最近「2回目」の接種を受けたあとに副反応が出るケースが確認されています。
札幌市で2回目の接種を受けた男性の症状を追いました。
札幌市豊平区の石橋義次さん、89歳。
とよひら公園内科クリニック 藤本 晶子 院長:「特に1回目は何もなかったですか?」
石橋 義次さん:「うん」
5月27日に1回目のワクチンを接種した石橋さん。3週間経った6月17日、2回目の接種でクリニックを訪れました。
とよひら公園内科クリニック 藤本 晶子 院長:「きょうは家に帰ったら(薬を)飲んでもいいです。そっちのほうが辛い思いをしなくていいと思います」

医師は「解熱剤」を処方
2回目の接種を終えた心境は…
2回目の接種を終えた 石橋 義次さん(89):「副反応が1回目より強いかもしれないから薬は飲んでおくようにと指示を受けた。このワクチンが効くのかどうかの不安だけ」
副反応の不安はないと話していましたが、様子をうかがうため翌日、石橋さんの元を訪れました。
2回目の接種を終えた 石橋 義次さん(89):「振り回すと腕が痛いけれど、あとは異常ありません」

腕の痛み以外は特に副反応はなかった男性(89)
医師のアドバイス通り、家に帰ってすぐに薬を飲んだという石橋さん。腕の重さは感じるものの、発熱はなく、日課の散歩も問題なく楽しめる程でした。副反応はほとんど見られません。
2回目の接種を終えた 石橋 義次さん(89):「(副反応への)懸念はちょっとありました。ワクチンを打って副反応で(具合が)悪くなるのではないかと思っていた。(接種して)良かったと思います」
安心した表情の石橋さん。副反応が注目されがちなワクチンですが、予防効果のほかに気分的な「メリット」もありそうです。

「2回目」接種後に発熱するケースが多数確認
順天堂大学を中心にした研究チームが2021年2月以降に、ファイザー製のワクチンを先行接種した医療従事者約2万人への健康調査では、「2回目」のワクチン接種をした翌日に発熱などの副反応を示すケースが35%以上にのぼりました。38度以上の発熱をした人が半数を超えています。
とよひら公園内科クリニックの藤本晶子院長は、自身のクリニックで高齢者約330人が1回目を終えていて、2回目が110人弱。「発熱は2人だけだったが、2日目が多かったと聞いている。解熱剤の処方で熱は下がった」と話しています。
ただ同クリニックのスタッフでは、「2回目接種後4人が38度以上の発熱をし3日くらい解熱剤を飲んでいた」ケースもあるとしています。

「若い世代」ほど副反応が多いというデータも
発熱以外にも、頭痛やけん怠感を訴える人も多く、「若い世代」ほど副反応が多いというデータもあります。
藤本院長は「副反応が出るケースがあるが、ワクチンは重症化予防が期待されるので、接種を勧める」と話しています。