非常時にも大切な「甘いもの」…エネルギー&気持ちもUP #10年目のおうち防災
まもなく東日本大震災から10年です。
みなさん、非常時にそなえ準備をしていますか? 水や食料を準備しているという方は多いと思いますがその中に「甘いもの」は入っていますか?
非常時の「甘いもの」、実はとても大切なんです。
市民:「落ち込んでいる時にちょっとでも甘いものがあると、気持ちが和らいだりする」
市民:「このあとも頑張ろうってなれます」
市民:「疲れると甘いもの食べたくなりますよね」
食べることで、人の気持ちを落ち着かせたりパワーを与えてくれる「甘いもの」。今、防災食にも「甘いもの」が注目されているんです。
「甘いもの」が詰まった防災ボックスの中身とは?

3月11日に発売される「防災ボックス」
3月11日に発売となるこの防災ボックス。シンプルなデザインの白い箱を開けると、ようかんやゼリー、アレルギー物質不使用のクッキーなどが入っています。
防災用品を扱う山形県の会社が、被災者から寄せられた声をもとに製作しました。
西谷 防災士 西谷 友里さん:「東日本大震災を経験した人は、避難所に行ったときに、甘いものが食べたいけど、こういう大変な時だから我慢しなくてはという気持ちが多かったみたい。おいしくて甘くて笑顔になれるものが詰まったものがいいなと思って、甘いものにこだわって考えました。中に入っているもので、パンとようかんを組み合わせて『あんぱん』ができたり、楽しく食べてもらう工夫をしています」

食べやすさや食べる工夫なども重視し商品が詰まっている
食べやすさや、楽しく食べる工夫なども重視して箱に詰める商品を選んでいます。
甘いものを食べることでどんな効果が得られるのか、専門家に聞きました。
札幌保健医療大学 荒川 義人 教授:「甘い物は生きていくためのエネルギーの象徴。疲れた時に甘いものを取るのも自然だし、それによって元気で頑張ろうって気持ちになってくる。甘いものの効果は非常に大きくて、防災食としても大事な役割をする」

東急ハンズの「防災グッズ」コーナーにも甘いものが…
3月11日を前に、防災グッズの特別コーナーを展開している札幌市中央区の東急ハンズでも、この2~3年で甘い非常食は商品数が増え、売上は1年前に比べて1.5倍以上になっていると言います。

甘い非常食の売り上げは1年前の1.5倍以上に
東急ハンズ札幌店 西本 祐一さん:「ご飯、パン、水などの防災食にプラスアルファして数点(甘いものを)買い物かごに入れていく人が多い。パンなどの甘いものを含めると20種類くらいあるが、もっとバリエーションが増えていくと思う」
震災時などに、エネルギーを補充するだけでなく、気持ちの面からも支えになる「甘いもの」。避難時の備えに加えてみてはどうでしょう?