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【近くて遠い国】表向きはロマンチックでも世界トップ「離婚大国」…ロシアの現実<2020年ヒット企画>

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モスクワの空の玄関口「シェレメチェボ空港」には花束の自動販売機がある

 この界隈では花屋は密集し、5店ほど連なっている。隣の店から花束を抱えて出てきた男子大学生(19)は、彼女のために13本の赤いバラを2000ルーブル(2800円相当)で買った。花は女性と付き合ううえで、最低限必要だという位置づけだ。

「英語の家庭教師のアルバイト代を使った。ケンカしたら花がないと許してもらえない。でも花束だけでは許されない。ほかにプレゼントも必要なんですよ」

 モスクワの花屋は電話帳で調べただけでも4000軒ある。そのうち1100軒が24時間営業だ。

 モスクワの空の玄関口、シェレメチェボ空港には、出迎えに花束を忘れた人向けの自動販売機があるほど、花は需要がある。

抱えきれないほどの花束を買う男性

 モスクワの観光名所の一つ「ウクライナホテル」のそばに店を構える「ガルモニヤ・フローラ」。この店ではバラが1日平均300本売れる。特にピンクは「花の女王」とされているのだという。男性が女性に花を贈る3月8日の「女性の日」の前々日、店内は持ち切れないほどの花束を手にする男性であふれかえっていた。

 オーナーのフラローワ・シェラフィーマさん(68)は「そもそもロシア人男性はロマンチストが多い。きれいな花は男性からの愛情の証しで、それが男女ともに当たり前のこと」と明かす。誰もが"お姫様と王子様"を演じているのだ。

おしゃれのワケ「とにかく早く結婚したいから」 6割超!? 現実は世界トップの ”離婚大国”

ロシアでは結婚式の後、観光スポットで写真を撮るカップルをよく見かける(極東ウラジオストク)

 「とにかく早く結婚したかったので、そのために子どもを作った。若い人の多くが着飾るのは、結婚が目的よ」。モスクワに住む新体操学校の教師、アンナさん(24)はまるで若気の至りだったように振り返る。17歳から交際した元夫(24)と去年結婚し、3か月後には離婚した。

 現在は生後9か月の長男とともに両親と同居している。電車でのひと目惚れで始まったロマンチックな恋は露と消えた。

 元夫はモスクワの郊外で働き、別居していた。「毎日連絡はあったけど、ほとんど会えず、わたしが辟易してしまったの。子どもがいてジムにも通えないし、仕事もできないし、友達とも遊べなくてつらかった」。子どもの夜泣きで眠れなくなり、うつ状態にもなった。今は持ち直し、1年半の育休を終えたら、大学で学んだ経済学を生かし、仕事を探すという。

 世界銀行の調べによると、ロシア人女性の平均初婚年齢は24.4歳。日本の29.7歳より5歳以上若い。政府系機関の世論調査によると、ロシア人の77%が「結婚し、家族を持つことが重要だ」と答える。

 一方で、離婚率はロシア国内の統計によっては6割を超え、国連のまとめでは世界で最も高い。理由は「経済的理由」が46%でトップ。次いで「浮気」が22%、「自分勝手な態度」が21%―と続く。そして、身勝手な態度が家庭内暴力(DV)につながっていく。

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